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Vol.17 一般公開

「TPPで慎重な姿勢をとる理由が農業ならば、農業こそ成長分野にできる」
産業競争力会議は、TPP問題で大胆な姿勢を示せるのか?

2013.02.15 46分

1月23日、安倍内閣の成長戦略を担う「産業競争力会議」に経済界のリーダーが集いました。2月15日夜9時「櫻LIVE 君の一歩が朝(あした)を変える!」第17回放送のゲストは、「産業競争力会議」のメンバーで、コマツ取締役会長の坂根正弘氏です。坂根氏が代表取締役社長に就任した年は、創業以来初の赤字という厳しい時期でしたが、思い切った経営・構造改革を断行し、就任翌年には早くも黒字化、それ以後3年連続最高益を更新するというV字回復を達成しました。

対談の冒頭、櫻井キャスターはどんな経営改革を断行したのかを問い、坂根会長は雇用調整を行うなど思い切った固定費の削減を行うとともに、消耗戦となった製品の安売りを止め、逆に2%毎年値上げする経営を行い、それでも製品が売れ利益を確保できたと答えました。坂根会長は当時を振り返り、1,500人に辞めていただいた辛い思いがあるが、その後3,500人の新規雇用を増やしたことが恩返しだと感じているなどと再生には必ず痛みが伴い、リーダーの決断が如何に重要かを語りました。貴重なお話は動画でご覧下さい。

この後、櫻井キャスターは現在の経済環境はどんな点で日本の競争力を殺いでいるのか、経済を成長させるには具体的になにをすべきか、日本が世界一の経済を実現させるとしたらどの様な分野を目指すべきかなどと矢継ぎ早に質問し、坂根会長との間で本音の議論が交わされました。また、産業力競争力会議はいつごろまでにどのような方向でまとめるかについて坂根会長は、参議院選挙までにまとめなければならないだろうと答えました。

対談の極めつきはTPP問題で、坂根会長は「TPPを進めない産業力会議は在りえない。TPPに反対だという経済人はいない」「自民党がTPPに慎重な姿勢を取る原因が農業であれば、いまこそ農業は攻めの戦略でアジアを対象に成長分野にできる」と指摘、櫻井キャスターも「安倍政権が参院選勝利のために消極策を取れば、その姿勢が敗北につながる恐れがある」と述べ、TPP問題でも大胆な姿勢で臨むべきだと語りました。経済界を代表する論客と櫻井キャスターの丁々発止の議論は、言論テレビお薦めの動画(約45分)です。是非、ご覧にいただきたいと思います。

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坂根 正弘

坂根 正弘
小松製作所・取締役会長, 「産業競争力会議」メンバー

1941年生まれ、島根県出身。1963年大阪市立大学工学部を卒業し、株式会社小松製作所入社。1989年取締役、1990年小松ドレッサーカンパニー(現コマツアメリカ(株))社長を経て、2001年代表取締役社長に就任。赤字800億円計上という厳しい時期の社長就任であったが、思い切った経営・構造改革を断行し、就任翌年には早くも黒字化、3年連続最高益を更新するというV字回復を達成した。2007年代表取締役会長、2010年より現職。日本経団連副会長。安倍内閣の成長戦略を担う「産業競争力会議」のメンバー。

※ プロフィールは放送日2013.02.15時点の情報です

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