過去の放送

Vol.164 一般公開

甘利大臣が明かすTPP交渉の全秘話

「ふざけるな」何度も米代表を怒鳴りつけた

2015.12.11 68分

 アトランタで行われたTPP(環太平洋経済連携協定)交渉の閣僚会合は、日程を延長に延長して、10月5日にようやく大筋合意に達しました。TPPの合意で世界のGDPの40%を占める巨大な経済圏が誕生しました。日本が正式に参加した2013年7月以降、甘利TPP担当大臣とフロマン米通商代表のやり取りは、息をのむほど緊迫した交渉の連続だったようです。
 対談で甘利大臣は「フロマン代表に『命がけで交渉をまとめようと思っているのは私と安倍総理だけだ、私の気持ちが折れれば終わりだ』と言うと、フロマン代表も『自分も同じだ。Mr.甘利、心折れないで頑張ってくれ』と言う仲での怒鳴り合いですから、交渉が壊れなかったのです」と長く厳しかった交渉を思い出すように語りました。
 この後櫻井キャスターは「5品目など例外的に関税を残すことが、かえって日本の農業を強くすることから頓挫させたのではないか」と問うと、甘利大臣は「企業、経営感覚で捉える意識が育つまで時間が必要で、生産者が闘う前に意気消沈しないように緩和措置が必要だ。片方で不安を取り除きながら、一方で攻める戦略の準備をする」と答えました。対談は米国のTPP批准問題、TPPと中国、成長戦略と来年の経済など1時間を超えて行われました。

≪動画インデックス≫
 1.【もんじゅ見直し勧告】政府はなぜ原子力規制委員会の在り方を放置するのか
 2.鮨処「すきやばし次郎」でのオバマ・安倍会談の実情
 3.甘利大臣が明かすTPP交渉2年7ヶ月の全舞台裏
 4.本音の交渉では時には声を荒げ、机を叩き、時には「お互い」に怒鳴り合う
 5.櫻井「机を叩く時はバーンって叩くの?拳で叩くの、ちょっと叩いてみて」
 6.「命がけと思っているのは私と安倍総理、私の気持ちが折れればそれで終わりだ」
 7.TPPを戦った「チーム甘利」は戦友同士
 8.例外的に関税を残したために「強い農業」への道は、頓挫していないか
 9.「農業」と「自動車」をバーターで交換したのではない理由とは
10.米国がアジア太平洋にプレゼンスを示せば、間接的な安全保障で地域は安定する
11.ルールを受け入れるのではなく、日本がルールメーカーとなった日
12.世界の40%の経済圏への投資+イノベーション拠点=新輸出大国

Edgeブラウザではスキップ機能を利用できない場合がございます。Chrome/Firefox/Safariブラウザではスキップが可能です。

プロバイダや使用場所によっては再生が途切れる場合がございます。動画が停止した場合、ブラウザの更新ボタンを押してください。

甘利明

甘利明
経済再生担当大臣・TPP担当大臣

1949年神奈川県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。ソニー入社後2年で退社し、父甘利正元衆院議員の秘書。1983年衆議院選挙で初当選後、当選連続10回。1998年小渕内閣で労働大臣として初入閣、2012年第2次安倍内閣から経済再生・社会保障・税一体化改革担当大臣、TPP担当大臣。

※ プロフィールは放送日2015.12.11時点の情報です

言論テレビ 会員募集中!

生放送を見逃した方や、再度放送を見たい方など、続々登場する過去動画を何度でも繰り返しご覧になることができます。
詳しくはこちら
Instagramはじめました フォローはこちらから

アップデート情報など掲載言論News & 更新情報

週刊誌や月刊誌に執筆したコラムを掲載闘うコラム大全集

  • 異形の敵 中国

    異形の敵 中国

    2023年8月18日発売!

    1,870円(税込)

    ロシアを従え、グローバルサウスを懐柔し、アメリカの向こうを張って、日本への攻勢を強める独裁国家。狙いを定めたターゲットはありとあらゆる手段で籠絡、法の不備を突いて深く静かに侵略を進め、露見したら黒を白と言い張る謀略の実態と大きく揺らぐ中国共産党の足元を確かな取材で看破し、「不都合な真実」を剔抉する。

  • 安倍晋三が生きた日本史

    安倍晋三が生きた日本史

    2023年6月30日発売!

    990円(税込)

    「日本を取り戻す」と叫んだ人。古事記の神々や英雄、その想いを継いだ吉田松陰、橋本左内、横井小楠、井上毅、伊藤博文、山縣有朋をはじめとする無数の人々。日本史を背負い、日本を守ったリーダーたちと安倍総理の魂と意思を、渾身の筆で読み解く。

  • ハト派の嘘

    ハト派の噓

    2022年5月24日発売!

    968円(税込)

    核恫喝の最前線で9条、中立論、専守防衛、非核三原則に国家の命運を委ねる日本。侵略者を利する空論を白日の下にさらす。 【緊急出版】ウクライナ侵略、「戦後」が砕け散った「軍靴の音」はすでに隣国から聞こえている。力ずくの独裁国から日本を守るためには「内閣が一つ吹っ飛ぶ覚悟」の法整備が必要だ。言論テレビ人気シリーズ第7弾!