過去の放送

Vol.355 一般公開

N国党参上!支払率80%は本当か

NHKに「公共放送」と呼ばれる資格はない

2019.08.09 115分

≪櫻井よしこの対談後記≫
 N国党(NHKから国民を守る党)の党首、立花孝志氏と経済評論家の上念司氏を中心に2時間の特別番組はエネルギー溢れる内容となりました。私と共に産経元政治部長、有元隆志さん、雑誌『正論』編集長の田北真樹子さんも議論に加わりました。テーマはずばり、NHKです。立花さんがなぜNHKを解体すると言い出したのか、なぜそのことを旗印に選挙に出たのかを理解するには彼がNHK職員だったときにどんな仕事をしていたかを知ることが大事です。
 立花氏はNHKで表の経理と裏の経理を学び、それを巧みに操作していわゆる裏金を作りました。その裏金でNHKは番組単位であるいは個人の裁量で外には出せないお金の使いかたをしたわけです。表と裏の経理に通じた立花氏はNHKの杜撰な金銭管理の実態を誰よりもよく知っています。また、受信料のからくりについても当然のことですが非常に詳しい人物です。いわばダーティな仕事をこなしたからこそ彼はNHKの中でとんとん拍子に出世しました。
 しかし彼は、やがて辞めました。
 N国党の目的はNHKの独占体制を崩すこと。自由な競争を導入してまともな報道が成されることなどを目標に今回の選挙に出ました。彼は選挙に出るために何年もの間様々な計算をし、緻密な計画をもって参議院選挙に出たことが番組の中で明らかにされました。次の衆議院選挙にも優秀な候補者を立てるということです。彼の目指すものはNHKの解体ではありますが、二大政党制を目指しているとも語っていました。私はかならずしもその論に賛成しませんが、新しいタイプの政党が生まれ、それがどのように国民に支持されていくかを見るのは興味深くも大事な事だと思いました。

≪対談で語られた論点≫
【第一部】NHKに公共放送の資格はない
 1.NHK「表経理」と「裏経理」の実態
 2.立花氏が明かすNHK社内の㊙裏情報
 3.NHKでは予算に対し赤字でも大丈夫
 4.NHK発表の支払率80%は本当なのか?
 5.事実上の税金でNHK子会社は金儲け
 5.政治記者が経営すると受信率が上る?
 6.難視聴対策の衛星放送が収入源に化けた
【第二部】なぜNHK報道は偏向するのか
 1.前川発言を伝えたが加戸発言は全く無視
 2.戦時性暴力と表現の不自由展を結ぶ黒幕
 3.捏造したNスぺ 「731部隊の真実」
 4.NHKにはスクランブルをかけるべきだ

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上念司

上念司
経済評論家

株式会社「監査と分析」代表取締役。1969年、東京都生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は日本最古の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年より、経済評論家・勝間和代氏と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任。2011年の東日本大震災に際しては勝間氏と共に「デフレ脱却国民会議」を設立し、事務局長に就任。震災対策として震災国債を日本銀行の買いオペ対象とすることを要求。白川方明総裁までの日本銀行の政策を強く批判してきた。著書に『テレビ局はなぜ「放送法」を守らないのか —民主主義の意味を問う』(ベストセラーズ)、『財務省と大新聞が隠す本当は世界一の日本経済』『習近平が隠す本当は世界3位の中国経済』(講談社+α新書)など多数。

立花孝志

立花孝志
参議院議員

1967年大阪府生まれ。1986年に大阪府立信太高校卒業後、NHK入局。和歌山放送局を経て大阪放送局経理部に異動、1998年にNHK本部報道局や編成局で勤務する。2005年に週刊文春でNHKの不正について実名で内部告発し、NHKを退職。その後、フリージャーナリストとして活動し、立花孝志ひとり放送局株式会社を設立した。2015年に船橋市議会議員に初当選、2016年東京都知事選挙に立候補するも落選した。2017年に葛飾区議会議員に当選、2019年7月「NHKから国民を守る会」党首として参院選に比例区から立候補し当選した。

田北真樹子

田北真樹子
産経新聞月刊「正論」編集長

1970年大分県生まれ。米国シアトル大学コミュニケーション学部でジャーナリズムを専攻し、96年産経新聞入社。整理部記者、前橋支局、外信部を経て、2000年から政治部。森喜朗首相の総理番を振り出しに、首相官邸、自民党、外務省を担当、09年にニューデリー支局長に就任。13年以降は、「歴史戦」取材班などで慰安婦問題などを取材してきた。15年に政治部に戻り首相官邸キャップを経て、現在は産経新聞正論編集長。

有元隆志

有元隆志
正論調査室長、正論発行人

1965年神奈川県生まれ。学習院大学法学部卒業、1989年産経新聞社入社。ワシントン特派員、政治部次長、編集局副編集長、政治部長を歴任。現在、フジサンケイグループの理論的支柱である月刊誌『正論』の発行人兼調査室長を務める。主な著書に「歴史戦」「日本共産党研究」(産経新聞出版、共著)など。

※ プロフィールは放送日2019.08.09時点の情報です

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