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Vol.127 一般公開

最強軍人が語る「自衛隊幻想」

2016.10.21 48分

10月21日金曜夜10時、第127回のゲストは、海上自衛隊「特殊部隊」創設者の伊藤祐靖さんです。
伊藤さんは、最新刊『自衛隊幻想 拉致問題から考える安全保障と憲法改正』(共著、産経新聞出版)を上梓。安全保障について「日本の虚構」を明らかにしました。
日本領土内から、日本人が、乗り込んできた外国勢力により拉致されたにもかかわらず、日本では拉致問題はなんと安全保障の問題と認識されていません。自衛隊の任務に拉致被害者の救出は一切ないと、『自衛隊幻想』で語られています。北朝鮮の工作員が入ってこられるのだから他国なら簡単に日本に侵入できるといいます。
そして、いまのままの法体制では、今後起こりうる事態、朝鮮半島有事という状況下であっても、自衛隊が拉致被害者をはじめとする邦人を救出するのは難しいことがシミュレーションによって明らかにされています。
一方、『自衛隊幻想』では、命を落とす可能性のある厳しい現場で自衛官の手足を縛る、自衛官に判断を丸投げする日本の体制についても赤裸々に語られています。
なぜ日本は日本領土内から日本人が外国勢力に拉致される状況を放置し続けるのか。なぜ、有事に自衛官が動けないのか。なぜ自衛官に明快な命令を出せないのか。中国による尖閣・領海侵犯、北朝鮮によるミサイル・核問題、それらの問題に日本が対応できない理由もそこにあるといいいます。
憲法、9条、専守防衛…このままで日本の安全は守られるのか。
「我が国は国として軍事行動をするのには無理があります」と伊藤さん。なぜなら「国民のコンセンサスを得ている国家理念がないから」。
 拉致問題については、「本来、議論の余地はなく救出すべきだ」「自衛官は危険であっても、命を落とすかもしれなくても、国家理念に基づいて行ってこいと言われれば行く」という伊藤さんに、日本の虚構を明らかにして頂きます。

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伊藤祐靖

伊藤祐靖
海上自衛隊特別警備隊初代先任小隊長

昭和39(1964)年東京都出身、茨城県育ち。日本体育大学から海上自衛隊へ。防衛大学校指導教官、「たちかぜ」砲術長を経て、「みょうこう」航海長在任中の平成11年に能登半島沖不審船事件を体験。これをきっかけに自衛隊初の特殊部隊である海上自衛隊の「特別警備隊」の創設に関わる。42歳の時、2等海佐で退官。以後、ミンダナオ島に拠点を移し、日本を含む各国警察、軍隊に指導を行う。現在は日本の警備会社等のアドバイザーを務めるかたわら、私塾を開いて、現役自衛官らに自らの知識、技術、経験を伝えている。著書に最新刊『自衛隊幻想 拉致問題から考える安全保障と憲法改正』(共著、産経新聞出版)、『国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動』(文春新書)、『とっさのときにすぐ護れる 女性のための護身術』(講談社)がある。

※ プロフィールは放送日2016.10.21時点の情報です

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