オバマ米大統領は、5月26日、27日の伊勢志摩サミットで日本を訪れるのに合わせ、現職の米大統領としては初めて被爆地広島を訪問する見通しです。平和記念公園で献花を行い「核なき世界」を訴える演説を行うことが検討されているようです。
櫻井キャスターは、原爆を落とした国の現職大統領が広島を訪問することは「原爆投下を米国も、日本もあらためて考えるきっかけとなる」と指摘しますと、作家の竹田恒康さんは「オバマ大統領は何らかのスピーチをすると思うが、日本は誰が悪い、悪くないという責任追及をしたい訳ではなく、米国大統領に広島を訪れてもらうことが大きな一歩になる」と率直に評価しました。
竹田さんは、昨年『アメリカの戦争責任』を上梓、誰もが目を背けてきた米国の原爆投下の正当性に疑問を投げかけました。原爆投下は戦争を早く終わらせるためだったという「早期終戦・人命節約論」は米国の政府見解であり、日本も踏襲しています。竹田さんは「早期終戦・人命節約論は完全なフィクションです。米国側の公文書や重鎮たちの日記などが公開されており、トルーマン大統領がどういうプロセスで意思決定したのか明確に分かっています」と断じました。櫻井キャスターは「戦争の始まりも終わりもトリックと嘘があり、不正義が行なわれていたことを理解しないと戦争で亡くなった方たちが浮かばれません」と応じました。竹田さんは「日本と米国は今気を許していますが、喉に刺さった棘、未解決なものが原爆だと思います。米国からあの戦争に一言の謝罪もない。一言、原爆の使用は誤りだったと言ってくれれば、日本は米国との友好関係はもっと高まります」と力を込めました。
対談はこの後、共和党の大統領候補確実になったトランプ氏がもし大統領に就任した場合には、日米関係はどんな影響を受けるのか、日本は軸がはずれた韓国とどのように対応すればよいのかなど丁々発止の対談が続きました。
≪動画インデックス≫
1.オバマ米大統領の広島訪問の読み方
2.米国世論調査で日本人のなんと14%が原爆投下を正しい
3.昭和天皇は原爆投下ではなくソ連参戦で終戦をご決断
4.早期終戦・人命節約論は完全なフィクション
5.戦争の「始まり」も「終わり」もトリックだった
6.原爆投下2発目の長﨑はどう考えても説明がつかない
7.トランプ旋風が吹き荒れる理由
8.WSJが比較したトランプVSクリントン
9.オバマ大統領とトランプ候補の意外な共通項
10.軸がはずれ揺れる韓国にはスルー・スキルで対応すべきだ
11.機能しない国連よりもG7が秩序を作る
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竹田恒泰
作家
昭和50年に東京生まれ。生家は旧皇族・竹田家で、明治天皇の玄孫に当たる。慶應義塾大学法学部卒業、憲法学・史学の研究に従事する。日本オリンピック委員会(JOC)会長の竹田恒和氏は父。平成18年に著書『語られなかった皇族たちの真実』で山本七平賞を受賞、その他『エコマインド~環境の教科書』、『皇室へのソボクなギモン』(共著)、『旧皇族が語る天皇の日本史』、『面白いけど笑えない中国の話』、『面白いけど笑えない韓国の話』など著書多数。ニコニコ動画「竹田恒泰チャンネル」で新聞記事解説を配信中。
※ プロフィールは放送日2016.05.06時点の情報です