- 2014.08.09
- 一般公開
どこか焦点がずれている安倍政権の女性・少子化対策
『週刊ダイヤモンド』 2014年8月9・16日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1046 安全保障・外交政策などでは安倍政権を高く評価するが、家族の捉え方、女性の役割の評価の仕方については、疑問を抱く。・指導的地位に占める女性の割合を2020年までに3割以上に増やす。・配偶者控除を見直す。...
『週刊ダイヤモンド』 2014年8月9・16日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1046 安全保障・外交政策などでは安倍政権を高く評価するが、家族の捉え方、女性の役割の評価の仕方については、疑問を抱く。・指導的地位に占める女性の割合を2020年までに3割以上に増やす。・配偶者控除を見直す。...
『週刊新潮』 2014年8月7日号日本ルネッサンス 第617回「朝日新聞」の綱領には「不偏不党の地に立って言論の自由を貫き」、「正義人道に基いて国民の幸福に献身し」、「真実を公正敏速に報道」するなどの美しい言葉が並んでいる。だが同紙の慰安婦報道を検証すれば、綱領は誇大広告の域を超えた虚偽声明に思える。朝日が「国民の幸福に献身し」、「真実を公正敏速に報道」した事例はどこにあるのかと問わざるを得ない。朝日の慰安婦に関する誤報と、それを指摘されても訂正しない頑なな姿勢こそが、過去、現在、未来の日本国民を不名誉と不幸の淵に追いやるのである。韓国人を激怒させた挺身隊=慰安婦という報道の誤りを幾度指摘されても、朝日は未だに訂正せず、頬かぶりを続ける。...
『週刊ダイヤモンド』 2014年8月2日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1045「空気を読むな」「真珠湾攻撃は武士道にかなったものだった」「言うべきことは言わなければならない」ハッと胸に突き刺さる言葉で、平川祐弘(ひらかわ・すけひろ)氏は日本人の覚醒を促す。氏の著書『日本人に生まれて、まあよかった』(新潮新書)は、比較文化史の大家が平易な表現で物した日本人のための教養の書である。空気を読んで間違い続けて失敗した事例を、氏は、東京大学での教え子だった岡田克也氏らを取り上げて語っている。家永三郎氏が自身の書いた高校の日本史教科書が検定で修正を求められ、司法に訴えたとき、平川氏のクラスでそのことを取り上げた。当時1年生だった岡田氏は「朝日新聞」の社説のような意見を堂々と述べた。...
『週刊新潮』 2014年7月31日号日本ルネッサンス 第616回いま、アジアの海では海軍力の再編が進行中だ。焦点は無論、中国だ。習近平国家主席は「中華民族の偉大なる復興」を、胡錦濤前国家主席は「新世紀に適応出来る強力な海軍の構築」を掲げ、中国はひたすら軍拡を重ね、力をつけた。その力によって国際法を踏みにじり、他国の領土領海を奪い続けて今日に至る。彼らは、軍拡の真の目的も実態も公開しない。そのため、どの国も中国の意図を理解出来ていない。だが、中国がもっと力をつけたときに必ず展開しようとするであろう戦略がA2/AD(Anti-Access/Area Denial)と呼ばれるものだとは、およそ、皆が知っている。これは第一列島線(日本列島―台湾―フィリピンを結ぶ線)と第二列島線(小笠原―グアム―豪州北部を結ぶ線)の内側に米海軍の艦船を入らせず、中国の支配を行き渡らせる戦略である。...
『週刊ダイヤモンド』 2014年7月26日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1044政界で最も誠実な人物を三人挙げるとしたら、私は間違いなく下村博文氏をその一人に入れるだろう。以前から教育こそ氏の天職だとも感じていたが、氏の著書『9歳で突然父を亡くし新聞配達少年から文科大臣に』(海竜社)を読んで、文部科学大臣としての氏への信頼はますます深くなった。本の題名通り、氏は9歳で父親を交通事故で失った。氏を筆頭に幼い3兄弟が残され、母は女手一つで3人を育てたが、それは今も昔も生易しいことではない。しかし、貧しさの中で博文少年はけなげだった。父の墓を守ろうと頑張り、父の居ない寂しさと心細さにくじけそうになっては、夜、父の墓を訪れた。大好きな父に聞いてもらいたいことを手紙に記して墓前に埋め、自分を支える力とした。心打たれ、涙を誘われる場面である。賢い少年は目標を定め、努力を重ねた。夢を描き、志を立てて前進しようとする少年を支えたのが交通遺児育英会(あしなが育英会)だった。...
『週刊ダイヤモンド』 2014年7月19日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1043 7月9日、北京発で共同電がベタ記事を送った。チベット人作家のツェリン・オーセルさんと彼女の夫で漢族の作家、王力雄氏が8日、自宅軟禁下に置かれたとの内容だ。中国共産党の言論統制強化はすでに承知していたが、2人の名前を見て、背中がゾクッとする緊迫感を抱いた。私は2人に会ったことはない。けれど幾度も会話を重ねてきたような親近感を抱いている。2人が協力して出版した『殺劫(シャーチェ) チベットの文化大革命』(集広舎)を読み、その日本語訳を完成した現代中国文学者の劉燕子氏らから話を聞いていたことが、私の親近感の背景にあるだろう。...
『週刊新潮』 2014年7月17日号日本ルネッサンス 第615回米キニピアック大の世論調査で、オバマ大統領が戦後の歴代大統領の中で最も評価の低い、つまり最悪の指導者に選ばれた。だが、世界で最悪の指導者を選ぶとしたら、隣国の朴槿恵大統領ではないだろうか。人権と法治を基調とする民主主義の国を目指しながら、そうした価値観に逆行する中国に接近し、依存度を高める姿は、どう見ても韓国の人々を幸福にすることにもその国益に適うとも思えない。「それ(自分の運命)が何であれ、私は堂々と受け入れ克服していく」(『絶望は私を鍛え、希望は私を動かす』朴槿恵著、晩聲社)と誓いながら、彼女は「克服する」どころか国内世論の批判に絶えず屈服し続ける。父親ゆえに「親日」と非難されるが、その非難が理不尽であり北朝鮮の対韓世論工作の一端であることを見抜けない。反日路線に走り続ける反動も加わって、親中路線をひた走り、習近平政権の実態を直視することも、国家指導者として大局を見ることも出来ない。...
『週刊ダイヤモンド』 2014年7月12日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1042南シナ海における中国の蛮行の意味を米国の保守系シンクタンク、AEIのアジア研究部長を務めるダン・ブルメンソール氏は、他国の紛争にはもう関わらない内向き姿勢を強めるオバマ大統領を中国が軽蔑(contempt)し始めた結果だと書いた。何よりも現実の力を信奉する中国共産党政権にとって、力を行使する意思のない米国は軽蔑すべき存在となり、その結果、4月末のオバマ大統領の日本、韓国、マレーシア、フィリピン歴訪直後に、中国が「戦略的領土」あるいは「動く領土」と呼ぶ中国国営海洋石油総公司(CNOOC)所有の巨大な石油掘削装置を西沙諸島海域に移動し、軍艦七隻を含む八〇隻の艦船を随伴させたというのだ。周知のように、中国はベトナムの抗議を無視し、力ずくで石油掘削を続行すると同時に、南に下った南沙諸島ではフィリピン領有のジョンソン南礁(フィリピン名、マビニ礁)を埋め立て、滑走路と思われる施設の建設工事を推し進めている。...
『週刊新潮』 2014年7月10日号 日本ルネッサンス 第614号 集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈の変更が7月1日、ようやく閣議決定された。同日の「朝日」の紙面には相も変わらぬ反対論が溢れていた。22年前、国連平和維持活動(PKO)に自衛隊を参加させるPKO法案でも、彼らはいまと似たような反対論を展開していた。 宮澤喜一首相が公明、民社両党と組んで成立させたPKO法を巡る「朝日」の一連の社説を読み直して、改めて感じたのは、本当に学習能力に欠ける新聞だということだ。なぜか、イデオロギーの偏りから抜け出せない。成長出来ず、現実に背を向けて観念の世界に遊ぶような主張にとどまり続けている。知性的メディアとして、人類の地平を切り開くような価値観や知恵の提言など、到底期待出来ない。 1992年6月のPKO法成立から22年、いま明らかなのは、「朝日」の読みが完全に間違っていたことだ。具体的に見てみよう。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2014年7月5日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1041 「最後は金目でしょ」と発言した石原伸晃環境相が「私の品を欠く発言」と、平謝りに謝った。氏の謝罪通り、発言は著しく品格を欠いていた。環境大臣としての氏の仕事ぶりも、被災者のために粉骨砕身の頑張りを見せるべき地位にあるにもかかわらず、どう見ても評価できない。氏は大反省すべきだと指摘した上で、福島の現状について人々が口を噤(つぐ)んでいる微妙な問題に触れたい。 ...
『週刊新潮』 2014年7月3日号 日本ルネッサンス 第613回 6月20日に公表された河野談話作成経過の検証報告書は一歩前進だったが、最も本質的なことには触れずに終わっている。昭和史研究の第一人者のひとり、秦郁彦氏を交えた検討チームが表面的な検証しかなし得なかった理由は、報告書発表後の委員らのコメントから推測可能だ。外務省が、一貫して「穏便に穏健に」と、牽制したというのだ。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2014年6月28日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1040 中国で言論弾圧が激化していることは広く報じられてきた。それでも驚いたのは、学問、研究分野の取り締まりがさらに厳しくなり、まともな研究が到底、望めなくなっていることだ。中国の知の世界はいてつく冬の嵐に晒されている。 ...
『週刊新潮』 2014年6月26日号 日本ルネッサンス 第612号 イラク情勢が激変中である。オバマ大統領の中東政策は破綻したというべき大変化が起きている。 6月10日時点で、アルカイダより尚、過激だとされる「イラク・アルシャムのイスラム国」(ISIS)が、イラク北部の都市モスルを奪い、ティクリートを攻め、シーア派の聖地であるサマーラをも攻撃しつつ、南進を続け首都バグダッドに迫りつつある。わずか数日で、イラクは世界で最も不安定かつ危険な戦場に逆戻りしたといえる。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2014年6月21日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1039 中国は果たしてシビリアンコントロールの国か。中国人民解放軍は勝手に行動しているのか。この問いに一連の“異常接近”が答えてくれる。 ...
『週刊新潮』 2014年6月19日号 日本ルネッサンス 第611回 中国の脅威に対処すべく、その行動と意図をどう読み解くかについて、日本の見方は常に大きく二分されてきた。中国の発する言葉に焦点をあてて、その行動の背景を解説し、中国の「蛮行」にもそれなりの理由があるとする、いわゆる親中的な見方と、中国の行動に焦点をあてて、その言葉との乖離に疑問を呈する見方である。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2014年6月14日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1038 6月4日に行われた朴槿恵政権の中間評価となる統一地方選挙は、よくよく見れば朴大統領の大敗北だった。首長選挙の結果は、表面的に見れば与野党五分五分の結果と見えないわけではない。しかし、韓国社会をむしばむ教育長選挙での大敗という結果を見れば、事の深刻さが見えてくる。朴大統領の求心力はさらに低下し、韓国の対日政策はより強硬になると思われる。 ...
『週刊新潮』 2014年6月12日号 日本ルネッサンス 第610号 5月30日から6月1日まで、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議は画期的だった。参加諸国の高い支持が日本に集まり、強い批判と反発が中国に集中した。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2014年6月7日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1037 「日本の国造りが行われていたはるかな往時にタイムスリップしたような気がします。日本の始まりを伝承する神話が21世紀によみがえったようです」 ...
『週刊新潮』 2014年6月5日号 日本ルネッサンス 第609回 朴槿恵大統領の世論迎合政治で情勢がさらに悪化し、韓国は真に存亡の危機に直面している。 ...
『週刊ダイヤモンド』 2014年5月31日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1036 私たちは自分自身と国家とをどれだけ一体のものとして考えているだろうか。天然の要塞である海に守られてきた日本人は、たくまずして与えられる平和故に、国民を守る枠組みとしての国家の重要性に思いを致すことなく過ごして、今日に至るのではないか。 ...
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ロシアを従え、グローバルサウスを懐柔し、アメリカの向こうを張って、日本への攻勢を強める独裁国家。狙いを定めたターゲットはありとあらゆる手段で籠絡、法の不備を突いて深く静かに侵略を進め、露見したら黒を白と言い張る謀略の実態と大きく揺らぐ中国共産党の足元を確かな取材で看破し、「不都合な真実」を剔抉する。
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