- 2014.11.01
- 一般公開
力で南シナ海を支配する中国 集団的自衛権行使で国防強化を
『週刊ダイヤモンド』 2014年11月1日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1057国際紛争に関わるのは最大限避けたいというオバマ米大統領の姿勢が顕著になるにつれ、力による国際秩序の現状変更が加速されている。ロシアのクリミア半島併合は無論、南シナ海の中国支配は取り返しのつかない次元に近づいている。台湾の情報機関は10月15日、中国による南沙諸島での5つの岩礁の埋め立てを発表した。ところが中国側は17日、5つどころか、「中国が支配する7つの岩礁のうち、6つで人工島建設が進行中」と発表した(「読売新聞」10月23日朝刊)。その一つがベトナムも領有権を主張する永暑(ファイアリークロス)礁である。同礁の埋め立てを中国は今年6月ごろに開始、面積はすでに南沙諸島の中で最大規模の0.9平方キロメートルに達し、なお工事は続行中だ。「産経新聞」が伝えるところでは同礁周辺は水深が浅いため、面積はさらに2倍程度に拡充されるとみられている。...