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Vol.508 会員限定

岸田政局と財務省の思惑

2024.02.09 46分

令和6年2月9日金曜夜10時、第508回のゲストは嘉悦大学教授の髙橋洋一さんです。
髙橋さんは1月31日、自身のX(エックス)に日経新聞の記事を引用し、次のようにポストしました。
〈やはり。Zが今回の政局と大いに関係しているな。写真をみてみ。青木氏、古川氏、小渕氏、みんな茂木派から離脱。麻生さんの大宏池会といっしょに緊縮だよ→財政規律、安倍派解散で機運探る 健全化本部が始動 - 日本経済新聞〉
ここで引用された〈自民、財政健全化へ機運探る 「秩序回復に取り組む」〉(日経新聞、1月31日)という記事は次のような書き出しで始まります。
〈自民党の財政健全化推進本部が31日、新体制で始動した。日銀がマイナス金利の解除を含めた金融政策の正常化を探り「金利のある世界」が視野に入る。金利上昇により国債費が膨らむ恐れもあり、財政規律の議論を深める努力が欠かせない〉
財政健全化推進本部は最高顧問に麻生太郎元総理、本部長に古川禎久元法相、本部長代行に小渕優子氏、幹事長は青木一彦氏です。
また、国会が始まりましたが、予算について。過去の震度7クラスの震災では、発生後1カ月あまりで災害対策費などの名目で本年度の補正予算が作られているにもかかわらず、岸田文雄政権では新年度予算の予備費で対応するらしく、本年度補正予算の声は聞こえてこない、と髙橋さんは指摘しています。
さらに、日銀は1月22、23日の金融政策決定会合でマイナス金利の解除を見送りましたが、「今後の金融政策決定会合は、3月18、19日と、4月25、26日だ。新年度予算が通過し、経済・物価情勢の展望が出される4月25、26日までにマイナス金利は解除されるだろう」(1月30日、zakzak「日本の解き方」)と髙橋さん。
自民執行部の「安倍派排除」、財政健全化推進本部の動き、予算、日銀金融政策…。これらに見え隠れする財務省の思惑を髙橋さんに伺います。

髙橋洋一

髙橋洋一
嘉悦大学教授

(株)政策工房会長、嘉悦大学教授。1955 年、東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。80 年、 大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンス トン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、 内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉純一郎内閣・第1次安倍晋三内閣で経済政策のブレーンとして活躍。著書に『さらば財務 省!』(講談社、第 17 回山本七平賞受賞)、『マスコミと官僚の「無知」と「悪意」』『日経新聞と財務省はアホだらけ』(田村秀男氏との共著、共に産経新聞出版)、『「消費増税」は嘘ばかり』 (PHP新書) 、『図解 統計学超入門』(あさ出版)など多数。

※ プロフィールは放送日2024.02.09時点の情報です

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