令和7年5月16日金曜夜10時、「花田編集長の右向け右」第573回は自民党元衆議院議員で、参議院選挙比例代表で自民党から公認を得ている長尾たかしさんです。
日中友好議員連盟の森山裕会長(自民党幹事長)らは4月28日に中国を訪問し、北京で中国人民対外友好協会の楊万明会長と会談しました。その際、ジャイアントパンダの貸与を要請したということです。
森山氏は上野動物園で飼育するパンダ2頭も2026年2月に返還期限を迎えるとして「パンダファンは日本にたくさんいる。別れを大変悲しんでいるので、また貸与してほしい」と楊氏に伝えたということです(共同通信、4月28日)。
日本では、和歌山県で飼育されている4頭が6月末ごろ中国に返還されることが決まっています。
しかし、昨年5月に白浜町長に就任した元参院議員の大江康弘氏は産経新聞のインタビューに対して、台湾との結びつきを強めていく方針を示し、「同じ価値観を持つ地域と向き合いたい」「実はパンダが戻るというニュースが流れた24日夜、友人の国会議員から『連休中に森山幹事長や小渕優子組織運動本部長が中国に行く。その際に契約延長をお願いしてもらおうか』と電話があった。こちらの事情をおもんぱかってく
れたわけだが、『それはいい』と遠慮した」と述べています。
森山氏の訪中直前に4頭返還が発表されたことについては、「われわれの慌てぶりを予想した上でのことだと思う。中国側とすれば自分たちで(政治的駆け引きの)ボールを持っておこうとしたのだろう。確かに4頭返還の衝撃は大きい。大型連休前後は駆け込みでパンダを多くの人が見に来た」としながらも「私は白浜町長である間はパンダがいない現実を現実として捉えていく」と述べています(以上、産経ニュース、5月10日、「頼みは台湾」和歌山県白浜町長は日中議連訪中団に「パンダの契約延長」懇願せず(下))。
5月3日、尖閣諸島周辺の日本の領海に侵入していた中国海警局の船4隻のうち1隻から飛んだヘリが日本の領空を侵犯しました。中国機による領空侵犯は4度目で尖閣諸島周辺では3度目になります。
なぜ今さら「パンダ外交」なのか。日中友好議連とは何なのか。それらと共に尖閣の領空侵犯についてもあわせて伺います。
【ゲスト】
長尾たかし 自民党元衆議院議員
昭和37年11月29日東京都生まれ。昭和61年立命館大学経営学部卒業。同年、明治生命(現・明治安田生命)保険相互会社に入社。平成21年第45回衆議院総選挙で大阪14区から民主党公認で136798票を得て初当選。平成24 年11月16日、衆議院解散直後、民主党を離党。同年衆議院総選挙に無所属で立候補。12月13日に安倍晋三総裁が選挙応援演説中に公認を表明し、自民党公認候補となるも惜敗。平成26年12月第47回衆議院選挙で2期目当選。平成29年10月、第48回衆議院選挙で3期目当選。平成30年10月、第4次安倍改造内閣、内閣府大臣政務官任命。第49回衆議院選挙で議席を失った。
自民党副幹事長、内閣府大臣政務官、外務委員会理事、厚生労働委員会理事、自民党厚労部会外交部会長代理、憲法審査会委員、拉致問題特別委員会理事、日本の尊厳と国益を護る会副代表。領土議連事務局長、日本会議国会議員懇談会事務局次長、日華議員懇談会幹事などを歴任。尖閣諸島への漁業活動は通算5回に及び、中国公船の危険行為を自らの目で確認。著書に『永田町中国代理人』(産経新聞出版)など。
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