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Vol.480 会員限定

マイナカードに発狂するバカマスコミ

2023.07.28 47分

令和5年7月28日金曜夜10時、第480回のゲストは嘉悦大学教授の髙橋洋一さんです。
マスコミによるマイナンバーカードへの不安を煽る報道が過熱しています。
マイナンバーカードに関するトラブルは大別すると①公金受取口座の誤登録や別人登録②マイナポイントを誤って付与③マイナ保険証の誤登録④別人の証明書が発行、です。
このうち①〜③は「マイナンバー所有者自身の端末でないか他人が紐付け作業をして発生した人為的ミス」、④は「マイナンバー所有者にはなんの落ち度もなく、システム会社が責任を負うべきミスだ。システムに負荷がかかった時に、エラーが出ずに前の情報で処理してしまったというのが真相らしい」と髙橋さん。
このような事情を解きほぐす役割を担っているであろうマスコミは、逆にトラブルの数字を針小棒大に報じて社会を混乱させています。
NHKやマスコミ各社は「マイナンバーカード 本人ではない口座登録 約13万件」(6月7日)と報じました。13万件は大きな数字に見えますが「5400万ある公金受取口座の0.2%だ。誤登録の748件は0.001%」と髙橋さん。保険証廃止(マイナンバーへの一本化)でも「マイナ保険証、誤登録7千件超」(共同通信、5月12日)などと報じていますが、髙橋さんによれば「1・8万人に1人程度で、年間交通事故死亡率の2倍程度という小さな数字」(以上「高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ」)。
また、一部にツイッター上でハッシュタグを付けて「マイナンバーカード返納運動」を行う人たちがおり、それを朝日新聞をはじめ大マスコミがニュースとして取り上げ、そのニュースを大マスコミがタグを付けてツイッター上で発信し返納運動を後押ししました。
〈マイナカード返納、6月に各地で急増「所持は不安」「信用できない」
ツイッター上では「#マイナンバーカード返納運動」といったハッシュタグが立ち、返納を報告する書き込みも相次いでいます。
総務省によると、カードの失効も含めた返納数は5月25日時点で約45万枚です。〉(「朝日新聞デジタル」ツイッター6月29日)
カードを返納したところで何の意味もないどころかデメリットしかありません。
しかしマスコミの過熱報道の結果、共同通信社が7月14〜16日に実施した全国電話世論調査によると、マイナンバーカードの問題を巡り、政府が秋までに実施する総点検で「解決しない」との答えは74.7%にのぼっています。マイナンバー、マイナンバーカード、マイナ保険証について、またマスコミの無知について髙橋さんに伺います。

髙橋洋一

髙橋洋一
嘉悦大学教授

(株)政策工房会長、嘉悦大学教授。1955 年、東京都生まれ。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。80 年、 大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンス トン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、 内閣参事官(首相官邸)などを歴任。小泉純一郎内閣・第1次安倍晋三内閣で経済政策のブレーンとして活躍。著書に『さらば財務 省!』(講談社、第 17 回山本七平賞受賞)、『マスコミと官僚の「無知」と「悪意」』『日経新聞と財務省はアホだらけ』(田村秀男氏との共著、共に産経新聞出版)、『「消費増税」は嘘ばかり』 (PHP新書) 、『図解 統計学超入門』(あさ出版)など多数。

※ プロフィールは放送日2023.07.28時点の情報です

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