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Vol.532 会員限定

防衛省大量処分、ここがおかしい

2024.07.26 51分

令和6年7月26日金曜夜10時、第532回のゲストはジャーナリストの小笠原理恵さんです。
防衛省・自衛隊での不祥事を受けて、防衛省は12日、218人(延べ220人)を処分しました。うち懲戒処分は海自トップの海上幕僚長ら計117人。事務次官や制服組トップの統合幕僚長ら最高幹部5人を内部規定に基づく訓戒としたということです。
防衛省によれば、違反や不正が確認されたのは、国の安全保障にかかわる「特定秘密」の情報の取り扱いと、潜水手当の受給、部隊で無料で提供される食事の飲食、パワーハラスメントの4件だということです。
自民党と立憲民主党のあいだでは、衆議院で閉会中審査を行うことが調整されています。
たとえば、「無料支給の食事を不正に飲食」についてNHKはこう報道しています。
〈自衛隊では、基地の中に住むことを命じられている隊員については、食堂での1日3回の食事が無料で支給されています。
今回、処分を受けた隊員22人は、いずれも基地の外に住んでいるため、無料で支給される対象ではありませんでしたが、代金を支払わずに不正に食事をしていたということです。
食事は3食のうち最も高い昼食が417円で、不正に食事をしていた金額は調査を行った去年3月までの3年間で、合わせておよそ160万円に上るということです。
22人のうち幹部は5人で、防衛省は40代と50代の3等海佐を1階級の降格に、40代の1等海尉2人と3等海尉1人を、12か月から20日の停職としました。
今回の不正は、おととし2月に内部からの通報があったことをきっかけに調査を行い、発覚したということです。
一部の隊員は食堂での調理を担当していて、調査に対し「自分が調理した食事は味見として無料で食べることができると勘違いしていた」という趣旨の話をしているということです〉(NHK、2024年7月12日)
なぜこのようなことが起こったのか。
現場の隊員を取材している小笠原さんに伺います。

小笠原理恵

小笠原理恵
自衛官守る会代表・ジャーナリスト

1964年、香川県生まれ。関西外国語大学卒。広告代理店勤務を経て、フリーライターとして活動。自衛隊の待遇問題を考える「自衛官守る会」代表。現在、日刊SPA!で「自衛隊ができない100のこと」を連載中。著書に『自衛隊員は基地のトイレットペーパーを「自腹」で買う』(扶桑社新書)。月刊Hanada プラス連載中。第15回「真の近現代史観」懸賞論文最優秀藤誠志賞を受賞。

※ プロフィールは放送日2024.07.26時点の情報です

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