過去の放送

Vol.535 会員限定

地方軽視の暴言に大反論

2024.08.16 44分

令和6年8月16日金曜夜10時、第535回のゲストは元国土交通省技監の大石久和さんです。
大石さんは元内閣官房参与の藤井聡氏との共著『日本人は国土でできている』を上梓されました。
令和六年能登半島地震では「復興より移住を」「そんな不便なところに住まなければいい」などの暴言、妄言が見られました。大石さんは『日本人は国土でできている』の中で、次のように書かれています。
〈われわれは何をするにしても、誰一人として日本人を失うことがあってはなりません。それと同じで、寸土といえども毀損させていい地域があるはずはない〉
また、大石さんはこの本の中で、次のようにも書かれています。
〈今回の地震が起きて、八〇年前の被災避難所の写真をたまたま見たのです。すると、今の避難所とまったく同じなのです。つまり八〇年間、日本の避難所は何も進歩していない〉
〈さらに腹立たしいのは、こうした状況に対して、「こんな避難所ではいけない」と声を上げた政治家がほとんどいないということです。国民の生命財産を守ることこそ政治ではないか、と思うのですが、放ったらかしにされています〉
また、同書では地方軽視は安全保障上も問題であり、インフラは安全保障の装置なのだとも語られています。
8月8日には日向灘を震源とするマグニチュード7・1の地震が発生し、気象庁は南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表しました。
地震が多発する日本、そしてその日本列島がつくる日本人について、国土の視点から大石さんに伺います。

大石久和

大石久和
元国土交通省技監

1945年、兵庫県生まれ。1970年、京都大学大学院工学研究科修士課程修了。同年、建設省入省、建設省道路局長、国土交通省技監等を歴任。2004年退官後、国土技術研究センター理事長、土木学会会長(第105代)などを経て、全日本建設技術協会会長、国土学総合研究所所長(オリエンタルコンサルタンツ最高顧問)を兼務。専攻・国土学。最新刊に藤井聡氏との共著『日本人は国土でできている』(産経新聞出版)、著書に『国土と日本人』(中公新書)、『築土構木の思想──土木で日本を建てなおす』(共著、晶文社)、『[新版] 国土が日本人の謎を解く』(産経新聞出版)、『歴史の謎はインフラで解ける 教養としての土木学』(藤井聡氏との共著、産経新聞出版)など。

※ プロフィールは放送日2024.08.16時点の情報です

言論テレビ 会員募集中!

生放送を見逃した方や、再度放送を見たい方など、続々登場する過去動画を何度でも繰り返しご覧になることができます。
詳しくはこちら

アップデート情報など掲載言論News & 更新情報

  • 異形の敵 中国

    異形の敵 中国

    2023年8月18日発売!

    1,870円(税込)

    ロシアを従え、グローバルサウスを懐柔し、アメリカの向こうを張って、日本への攻勢を強める独裁国家。狙いを定めたターゲットはありとあらゆる手段で籠絡、法の不備を突いて深く静かに侵略を進め、露見したら黒を白と言い張る謀略の実態と大きく揺らぐ中国共産党の足元を確かな取材で看破し、「不都合な真実」を剔抉する。

  • 安倍晋三が生きた日本史

    安倍晋三が生きた日本史

    2023年6月30日発売!

    990円(税込)

    「日本を取り戻す」と叫んだ人。古事記の神々や英雄、その想いを継いだ吉田松陰、橋本左内、横井小楠、井上毅、伊藤博文、山縣有朋をはじめとする無数の人々。日本史を背負い、日本を守ったリーダーたちと安倍総理の魂と意思を、渾身の筆で読み解く。

  • ハト派の嘘

    ハト派の噓

    2022年5月24日発売!

    968円(税込)

    核恫喝の最前線で9条、中立論、専守防衛、非核三原則に国家の命運を委ねる日本。侵略者を利する空論を白日の下にさらす。 【緊急出版】ウクライナ侵略、「戦後」が砕け散った「軍靴の音」はすでに隣国から聞こえている。力ずくの独裁国から日本を守るためには「内閣が一つ吹っ飛ぶ覚悟」の法整備が必要だ。言論テレビ人気シリーズ第7弾!