1月9日金曜夜10時、第34回のゲストは、小西美術工藝社会長のデービッド・アトキンソンさんです。
アトキンソンさんが会長を務める小西美術工藝社は、江戸時代から続く老舗企業。
カリスマアナリストとして活躍されたアトキンソンさんは、イギリス人でありながら、なぜ日本の国宝・重要文化財を守る老舗企業の経営者へと転身したのでしょうか。
東京オリンピック誘致で一躍脚光を浴びた「おもてなし」のような、日本人が漠然と誇りに思う日本の文化、また、日本人の長所と短所を、アトキンソンさんは冷静に客観的に分析します。
京都を訪れる外国人は年間200万人ほどですが、大英博物館には年間420万人の外国人が訪れています。そして京都には文化財に関心があって多くの消費をする外国人が来ていないとアトキンソンさんはいいます。
その最大の原因は、文化財が「冷凍保存のハコモノ」になっているからだとも。
文化財保護予算を増やすことによって、「雇用400万人、GDP8パーセント成長」が実現できると、氏は指摘しています。
日本の経営者に足りないのは「サイエンス」だ、日本経済にはまだまだ伸びしろはあるというアトキンソンさん。日本の観光政策への提言です。

デービッド・アトキンソン
小西美術工藝社社長

1965年生まれ。オックスフォード大学で日本学を専攻。アンダーセン・コンサルティング、ソロモン・ブラザーズを経て、92年ゴールドマン・サックス入社。2006年にパートナーとなり、07年退社。09年小西美術工藝社に入社、10年に会長、11年から社長兼務。裏千家茶名「宗真」を持つ。

※ プロフィールは放送日2015.01.09時点の情報です