過去の放送

Vol.35 一般公開

2015.01.16 45分

1月16日金曜夜10時、第35回のゲストは、東京工業大学原子炉工学研究所助教の澤田哲生さんです。
今年、原発の再稼働が九州電力の川内原発を皮切りに行われますが、当初予定よりも遅れています。
これは、1年1基の再稼働ができるかどうかというスピード感だと言います。慎重な検査に時間がかかるのは当然ですが、問題はそれ以外のところにありそうです。
地元の同意問題や市民団体の再稼働反対などの問題もありますが、現在、反対論は「なにがなんでも原発反対」という感情論が多いと澤田先生は言います。
では再稼働が遅れている本当の理由はどこにあるのでしょうか。
2015年1月6日の朝日新聞デジタルは〈川内原発再稼働の書類提出、九電社長「1月中に」〉という記事で、〈九州電力の瓜生道明社長は6日、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働のための原子力規制委員会への書類提出について「極力早く、1月中にできればと思っている」と述べた。昨年中の提出を目指していたが、作成が難航していた〉と報じました。
また、2015年1月7日の日本経済新聞電子版では、〈原発再稼働、今春以降に 認可手続きに遅れ〉とし、〈今冬中にも実現するとみられていた原子力発電所の再稼働が、春以降にずれ込む公算が大きくなってきた。最も手続きが先行している九州電力の川内1、2号機(鹿児島県)は最終段階の認可手続きで足踏みを続けている。2番目に合格内定を決めた関西電力の高浜3、4号機(福井県)は地元同意の手続きが先送りされる見通し。再稼働は今夏以降となりそうだ〉と報じています。
再稼働がスムーズに進まない理由、真の安全のために必要な原子力規制庁と原子力規制委員会の仕組みについてご意見をお伺いします。

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澤田 哲生

澤田 哲生
東京工業大学原子炉工学研究所助教

1957年、兵庫県生まれ。京都大学理学部物理科学系卒業後、三菱総合研究所に入社。ドイツ・カールスルーエ研究所客員研究員をへて現在、東京工業大学原子炉工学研究所助教。専門は原子核工学。特に原子炉物理、原子力安全(高速増殖炉の炉心崩壊事故および軽水炉の過酷事故、核融合システム安全など)、核不拡散・核セキュリティの研究に従事。最近の関心は、社会システムとしての原子力、原子力の初等・中等教育にある。原子力立地地域の住民や都市の消費者の絆を紡ぐ『つーるdeアトム』を主宰。著書に『誰も書かなかった福島原発の真実』(ワック)、『御用学者と呼ばれて』(双葉新書)、『誰でもわかる放射能Q&A』(監修、イーストプレス)、編著に『原発とどう向き合うか: 科学者たちの対話2011〜’14』(新潮新書)がある。

※ プロフィールは放送日2015.01.16時点の情報です

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