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Vol.48 一般公開

中国の腐敗撲滅はどこまで進むか

2015.04.17 45分

4月17日金曜夜10時、第48回のゲストは、ジャーナリストの富坂聰さんです。
「トラもハエも叩く」と腐敗撲滅キャンペーンを推し進める中国の習近平政権。
日本のメディアでは、この習近平政権の「反腐敗」の動きを、権力闘争として報じる向きがありますが、富坂さんはそう見てはならないと言います。
なぜ権力闘争と見てはならないのか。また、権力闘争と見ると、何を見誤るのか。
2013年の汚職で処分された党員は計18万2038人に達したそうですが、これは習近平体制で進められた密告奨励によるものだと富坂さん。1年間で寄せられた密告件数は、のべ195万件に達し、そのうち122万件が告発され、うち約17万件が立件されたといいます。
これだけの密告が寄せられる理由は、官僚たちに対する大衆の怒りと嫉妬、習近平が腐敗官僚を取り締まる理由も、この大衆の不満を警戒するからにほかならないと富坂さんは言います。
2014年12月、中国共産党は周永康の党籍剥奪を決定、元中国共産党中央政治局常務委員であった大物は逮捕されました。この周永康汚職事件を中心に、「トラもハエも叩く」の意味と中国の事情をお伺いします。

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富坂 聰

富坂 聰
ジャーナリスト

1964年、愛知県生まれ。1980年に単身台湾に渡る。中国語を学習した後に中国留学。北京語言学院を経て北京大学中文系に進む。1988年、同校中退。帰国後、『週刊ポスト』記者。1994年、第1回二十一世紀国際ノンフィクション大賞(現在の小学館ノンフィクション大賞)優秀作を『龍の「伝人」たち』で受賞。作家活動に入る。1997年より『週刊文春』記者。2002年に再び独立。著書に 『中国という大難』(新潮文庫)、『中国の論点』『中国 無秩序の末路 報道で読み解く大国の難題』(角川Oneテーマ)、『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)、『中国の地下経済』(文春新書)など多数。

※ プロフィールは放送日2015.04.17時点の情報です

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