９月11日金曜夜10時、第69回のゲストは、評論家の石平さんです。
９月３日、中国は「抗日戦争勝利70年」とし、軍事パレードを行いました。その際、習近平国家主席は、「将来、30万人の兵力削減」と宣言。
これについて石平さんは、かつて鄧小平が100万人の兵力削減を通して軍を掌握したのと同様に、兵力削減によって「江沢民派」を軍から一掃する狙いがあるのではないか、と指摘。また、経済が衰退していく中で海軍・空軍力増強のために、過剰となった陸軍兵力を削減することも理由の一つだろうと言います。しかし、そもそも、いつまでに30万人を削減するかというような肝心なことはいっさい言われていないとも。
日本の報道は、この発言だけで、「中国が平和の道を歩む」とばかりに振り回されていると言う石平さん。
習近平発言から何が読み取れるのか。
また、習近平国家主席は「侵略戦争以後に生まれた人であっても正しい歴史観を持ち、歴史の教訓を心に刻まなければならない」とレセプションで述べましたが、これは「子孫に謝罪の宿命を背負わせるべきでない」という安倍談話に対する発言とみられています。
石平さんは、日本民族に中国の「歴史観」を今後も強要していく魂胆だと指摘します。
株価の暴落、経済成長の異変、政権内部の戦いなど、ますます揺れている中国の現状と、それによって対日政策はどのように変化するかについて、お伺いします。

石平
評論家

1962年、四川省生まれ。北京大学哲学部を卒業後、四川大学哲学部講師を経て、88年に来日。95年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。2007年、日本に帰化。2002年に『なぜ中国人は日本人を憎むのか』(PHP研究所)を発表し、中国の反日感情の高まりを警告、以後、中国や日中関係の問題について、講演・執筆活動・テレビ出演などで精力的に展開している。第23回山本七平賞受賞。

※ プロフィールは放送日2015.09.11時点の情報です