２月５日金曜夜10時、第90回のゲストは、日本文化総合研究所代表の高森明勅さんです。１月26日から54年ぶりにフィリピンを公式訪問された天皇、皇后両陛下は、先の大戦での日比両国の戦没者を慰霊、友好親善に努められました。
慰霊の旅を続けられている陛下は、平成27年のお誕生日に先立ち行われた会見で、次のように語られています。
「私はこの誕生日で８２になります。年齢というものを感じることも多くなり、行事の時に間違えることもありました。したがって、一つ一つの行事に注意深く臨むことによって、少しでもそのようなことのないようにしていくつもりです」
2015年11月5日発売号の『週刊文春』では、「天皇式辞ご中断事件」が報じられていました。
また、2016年1月14日発売号の同誌では、「12月23日天皇誕生日の夜に『お呼び出し』　美智子さまが雅子さまを叱った！」と報じられましたが、宮内庁東宮職はまったくの事実無根として抗議しています。さらに、宮内庁ＨＰには、〈週刊文春の大きな広告をご覧になった天皇陛下は，侍従長に対し，このような広告は一つ一つ気に留めることはないが，自分の誕生日のこととされ，自分にはあり得ないこととしか思えないが，何があったのかとご下問になりました〉と、この報道についての陛下のお話が書かれています。
　最近の週刊誌の皇室報道、また、天皇陛下のご年齢についてなど、皇室問題をお伺いします。

高森明勅
日本文化総合研究所代表

1957年岡山県生まれ。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。同大学日本文化研究所研究員。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「国家観・歴史観」講座担当などを歴任。専攻は神道学・日本古代史。小泉純一郎内閣当時、「皇室典範に関する有識者会議」において8名の識者、専門家の一人としてヒアリングに応じる。現在、日本文化総合研究所代表。著書に『天皇と民の大嘗祭』（展転社）、『日本の10大天皇』（幻冬舎新書）、『歴史で読み解く女性天皇』（ベスト新書）など。

※ プロフィールは放送日2016.02.05時点の情報です