過去の放送

Vol.193 一般公開

朝日新聞のスラップ訴訟

2018.01.26 44分

1月26日金曜夜10時、第193回のゲストは、評論家でジャーナリストの西村幸祐さんです。
朝日新聞が文藝評論家の小川榮太郞氏と飛鳥新社(月刊『Hanada』の版元でもある)を訴えました。これは「スラップ訴訟」ではないでしょうか。
朝日新聞によればスラップ訴訟とは、次のようなものだそうです。
〈Strategic Lawsuit Against Public Participation」の頭文字を取った略語で、米国で生まれた概念。直訳は「市民参加を排除するための戦略的訴訟」だが、「恫喝(どうかつ)訴訟」「嫌がらせ訴訟」などと訳される。大企業や公的機関、宗教団体などが、市民活動家やジャーナリストなどによる批判を抑圧する目的で、名誉毀損や業務妨害を理由に訴えることを指す。(2016-03-07 朝日新聞 朝刊 2社会)〉(朝日新聞が著作権を持つコトバンクより抜粋引用)
まさに「大企業(朝日新聞)が、ジャーナリスト(小川榮太郞氏)による批判を抑圧する目的で、名誉毀損を理由に訴え」たのが、今回の朝日の訴訟です。
また、1月12日の新聞各紙の一面について、西村さんは12日当日、ツイッターで各紙1面画像を添付し、こうつぶやかれています。
〈全国紙4紙の1月12日付朝刊(東京本社版)の第1面。委縮効果を謀った訴訟で言論弾圧に血眼になっているどこかの新聞だけ、全く違う国の新聞のようだ。確かに朝日新聞はこの15年、社説の論旨が人民日報とほぼ同じだ〉
この12日は、読売新聞は1面トップで〈尖閣周辺 中国潜水艦か 軍艦随伴 接続水域を潜航〉、産経は1面で〈尖閣接続水域に中国潜水艦? 初の潜航「日本の活動監視」〉、毎日新聞も1面トップで〈中国艦、尖閣接続水域に 潜水艦も 日本政府が抗議〉と各紙、国民に警鐘を鳴らしています。
しかし朝日新聞の1面トップは〈特養「ベッド買い」止まらず〉です。
朝日新聞は国民に伝えるべき「事実」とは何だと捉えているのでしょうか。
朝日のスラップ訴訟と朝日新聞という媒体について、長年朝日をウォッチし続ける西村幸祐さんにジャーナリストの立場からお話し頂きます。

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西村幸祐

西村幸祐
ジャーナリスト/評論家

1952年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科中退。在学中より『三田文学』の編集を担当。音楽雑誌やコピーライターを経て、80年代後半よりF1などの取材、執筆活動へ。日韓W杯を機に拉致問題、歴史問題の取材、評論を展開。『撃論ムック』『ジャパニズム』を創刊、編集長を歴任。現在、アジア自由民主連帯協議会副会長。著書に『報道しない自由――なぜ、メディアは平気で嘘をつくのか』(イースト・プレス)など。

※ プロフィールは放送日2018.01.26時点の情報です

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