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Vol.409 一般公開

岸田政権とウクライナ危機

2022.03.18 45分

令和4年3月18日金曜夜10時、第409回のゲストは産経新聞論説委員兼政治部編集委員の阿比留瑠比さんです。
ロシアがウクライナに侵攻したことに対し、国際社会は国際銀行間通信協会(SWIFT、国際決済網)からロシアの7銀行を排除するなどロシアへの制裁を続けています。
日本もは11日、G7と共に追加で経済制裁を科すと表明しています。
また、ロシアの侵略を見た各国は、例えばドイツが国防費をGDP比2%超へ方針転換し、ジョージアやモルドバはEU加盟を申請。中立国のフィンランドやスウェーデンがウクライナへの武器供与をし、国内ではNATO加盟の世論が過半数になるなど、国際秩序が大きく動いています。
一方、日本はどうでしょうか。ロシアのプーチン大統領が核を振り回すウクライナ危機に際して、安倍晋三元首相はドイツ、ベルギー、オランダ、イタリアを例に挙げ「日本はもちろんNPTの締約国で、非核三原則があるが、世界はどのように安全が守られているか、という現実について議論していくことをタブー視してはならない」と「核共有」の議論の必要性について述べました(フジテレビ『日曜報道 THE PRIME』2月27日)。
しかし、岸田首相は2日、国会で「核共有」について、「非核三原則を堅持する立場から認められない」「政府として議論することは考えていない」と述べました。
公明党の山口代表も党所属の参議院議員の会合で2日、「非核三原則を堅持していくことから、認められるものではない」「非核三原則をゆるがせにしてはならない」「日本は唯一の戦争被爆国だ。我が国の国際的な立場から言えば、核兵器について、廃絶を目指してしっかりとした主張をしていかなければならない」と述べ、「核」をめぐって一貫して否定的な立場を示しています(FNNプライムオンライン、3月2日)。
また、ロシアのウクライナ侵略が起こった当初、外務省内から「ウクライナなんてこっちには関係ない」(幹部)といった声が漏れていたと阿比留さんは書いています(産経新聞「阿比留瑠比の極言御免・外交・軍事に疎い政治でいいか」2022年2月25日)。
ロシアはウクライナ侵攻の一方で10日、北方領土で地対空ミサイルの訓練をし、ロシア海軍の軍艦10隻が津軽海峡を通過しています。
北朝鮮は2月27日と3月5日に弾道ミサイル発射。
中国の習近平国家主席は全国人民代表大会(全人代=国会)の軍と武装警察の分科会に出席し、「全軍が戦争準備をしっかり進め、各種の突発状況に適時かつ有効に対処し、国家の安全と安定を維持する必要がある」と述べ、軍を海外派遣する根拠法の整備を加速させるよう指示しました。
岸田政権は日本を守ることができるのでしょうか。阿比留さんに伺います。

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阿比留瑠比

阿比留瑠比
産経新聞論説委員兼政治部編集委員

1966年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。90年、産経新聞社入社。仙台総局、文化部、社会部を経て、98年から政治部。首相官邸、自由党、防衛庁、自民党、外務省などを担当し、首相官邸キャップ、外務省兼遊軍担当などを歴任。2013年、政治部編集委員。15年、論説委員兼政治部編集委員。 著書に『だから安倍晋三政権は強い』『偏向ざんまい GHQの魔法が解けない人たち』『破壊外交 民主党政権の3年間で日本は何を失ったか』『決定版 民主党と日教組』(いずれも産経新聞出版)、『総理の誕生』(文藝春秋)、『政権交代の悪夢』(新潮新書)など。

※ プロフィールは放送日2022.03.18時点の情報です

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