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北朝鮮有事で専守防衛を脱却できるか

今、初めて日本で現実的な防衛論議がすすむ

2017.12.22 65分

 北朝鮮情勢は厳しく張りつめた状態ですが、一方でアメリカによる軍事行動は少し先延ばしされた印象があります。北朝鮮はアメリカと最悪の事態を避けるべく、核ミサイル実験を行いながらも、アメリカ本土向けであることを見せないよう工夫を加えていると思われます。トランプ政権の対北朝鮮戦術は当面現状維持ですが、国防総省や安全保障問題担当大統領補佐官ら当事者による、対北朝鮮軍事的対応の準備は着々と進んでいます。軍事行動が先延ばしという観測は或いは楽観的かもしれません。
 対談の中で櫻井キャスターは、18日に発表された米国家安全保障戦略に触れ「日米印豪のダイヤモンド構想が正式にアメリカの戦略として取り入れられた。日本が打ち出した基本的戦略をアメリカがそのまま取るのは初めてのケースだ」と指摘しました。小野寺五典防衛大臣は「トランプ政権は独善的ではあるが、安全保障についてはアメリカも同じ価値観を持つ国に参加して欲しいと考えている。しかし、それぞれの国内法に制限があってできないこともあるが、どの形でもいいから一緒にやってほしいと期待されているのが今回の戦略だと思う」と説明しました。
 対談の中で小野寺防衛大臣はイージス艦に積んである弾道ミサイル迎撃用の装備だけを陸上にあげて運用する「イージスアショア」を図解したパターンを使い説明しました。その後に、小野寺防衛大臣は相手の射程外から日本が長距離巡航ミサイルで攻撃できる「スタンドオフミサイル」の説明に入り、「日本は専守防衛の国なので、長く飛ぶミサイルを研究してこなかった。相手は槍を持っているのに日本は小刀で槍をかいくぐって決死の覚悟はおかしい。槍には槍を持たなければなりません」と説明に力を込めました。櫻井キャスターは「初めて日本で現実的な防衛論議がなされて、現実的な対処されようとしているという印象を受ける」と感想を述べました。

≪対談で語られた論点≫
 1.軍艦島元島民がネットにビデオ証言を発信
 2.11月29日のミサイル発射後、金正恩の態度が変わった理由
 3.トランプは北朝鮮に手をゆるめていない
 4.北朝鮮の脅威は直接アメリカに向かっている
 5.防衛がしっかりしていれば外交の後押しとなる
 6.日本の基本的戦略を初めて米国家安保戦略が受け入れた
 7.自分の国の国益は自分の国で守る
 8.なぜ「イージスアショア」を設置するか
 9.「専守防衛」から「スタンドオフミサイル」
10.日本で初めて現実的な防衛論議が始まっている
11.「密漁船」とばかりとは言えない北朝鮮の「漂着船」

小野寺五典
防衛大臣

1960年宮城県生まれ。東京水産大学卒、松下政経塾、東京大学大学院法学政治学研究科修了。1997年衆議院宮城6区補欠選挙で初当選。2000年米国ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究所客員研究員。2007年外務副大臣(第1次安倍改造内閣)、2012年防衛大臣(第2次安倍内閣)を歴任。2017年再び防衛大臣(第3次安倍第3次改造内閣) に就任。

※ プロフィールは放送日2017.12.22時点の情報です

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