元気になるメルマガ

  • 2017.04.03
  • 一般公開

「花冷えの中 桜参り」



 皆さま、こんにちは。昨日、今日と花冷えが続いています。ご機嫌い
かがお過ごしですか。

 ようやく開き始めた桜の下で、3月末、赤坂氷川神社さんの夜桜祭り
がありました。氷川神社さんでは、これを「夜桜参り」と呼んでいます。

 都内一、二を争う、樹齢500年近くの、大銀杏の木が枝を広げるそ
の下に舞台をしつらえ、椅子を並べて、かがり火を焚きます。お抹茶の
席も、お酒とおつまみの席もあり、左右両党、皆さん楽しんでいました。


〈振り袖姿のお人形のような少女〉

 日が暮れて、宵闇の中に琴の音が響いてきます。いよいよ、始まりで
す。生田流琴の先生、高市雅風さんとお弟子さんの連奏です。お弟子さ
んは中学2年生のゆめさん、振り袖姿のお人形のようでした。

 曲目は花筏(いかだ)など伝統的な名曲に加えて、SMAPのあの大
ヒット曲「世界に一つだけの花」も演奏されました。これはきっと初々
しいゆめさんのためにアレンジしたのではないでしょうか。

 少女の白い顔が照明に照らされて、境内に明るく浮かび上がります。
ひとしきりお琴を楽しんだ後は、赤坂氷川混声合唱団の出番です。電気
ピアノの演奏で、「早春賦」や「花」、「仰げば尊し」など、懐かしい
歌が続きました。

 いつの間にか椅子席は満杯になり、後ろや横に、立ち見の人が詰めか
けていました。客席の方から、最初は遠慮がちに合唱が始まり、少し慣
れてきた頃、もう少しだけ、声を張り上げて皆で歌いました。


〈遠い昔の田舎の思い出〉

 宮司さまや禰宜さんをはじめ神社の皆さん、赤坂の御町内の皆さんが
手作りで準備した桜参りの夜です。途中で電気ピアノの線が外れて音が
出なくなったり、ライトを当てすぎてバッテリーが上がって真っ暗にな
ったり、笑いの内に、遠い昔の田舎のお祭りを思い出しました。

 最後は神楽舞と雅楽です。舞う人も、演奏する人も、専門家ではあり
ません。みんな氷川神社さんで舞や雅楽を習った人たちです。

 子供たちや女性たち、会社勤めのお父さんたちが時間を都合して、毎
週、神社さんで習っているのです。日本の伝統が好きで、神道を大事に
思う人たちです。

 それぞれが衣装を着けて、緊張した面持ちで舞い、雅(みやび)な音
色で演奏し、それをご近所の皆さんが思い思い連れ立って聴き入る姿は、
穏やかで幸せな日本人の姿そのものです。

 気がついたら桜参りの一番終わりまで、楽しんでいました。花冷えの
中で、寒さが少し身にしみましたが、心はほっこりとあたたまった一夕
でした。

 みなさんもどうぞ花の季節を楽しんで下さいね。


〈言論さくら組の登場です〉

 そうそう、3月から「言論さくら組」の特別番組を始めました。若く
て元気な女性たちが、一生懸命頑張って、特ダネをお伝えする番組です。
言論さくら組一同頑張りますので、どうぞ金曜日の夜9時からご覧下さいね。


櫻井よしこ


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