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Vol.289 一般公開

香港は戦場になった

2019.11.29 47分

11月29日金曜夜10時、第289回のゲストは、ジャーナリストの福島香織さんです。
2019年3月末から始まった香港のデモは、11月末で約8カ月続いていることになります。
11月に入ってからは香港警察の暴力行為がエスカレートしています。
8日、初めてデモで犠牲者が出たことが公式に確認されました。
11日にはゼネストが呼びかけられ、デモ隊は交通を麻痺させるためにあらゆる所で交通妨害。これに対して警官は、金融街のあるセントラルでは通勤客を巻き込む形で、高温で毒性の強い中国製の催涙弾を容赦なく打ち込みました。
香港島東部の西湾河では、交通警察が実弾を3発発砲。1発が柴湾大学生の腹部に当たり腎臓と肝臓を損傷して学生は重体。九龍半島側のバス通りで、交通妨害をしていたデモ隊を白バイが轢き殺そうとでもするかのように追い回す映像もネットに上がっていたといいます。
12日深夜には、香港中文大学構内で警官が催涙弾とゴム弾を発射。60人以上の学生が負傷、キャンパスが戦場となりました(以上、福島香織「日本人が香港デモに無関心のままではいけない理由」JBプレス、2019年11月14日)。
このような中、アメリカでは「香港人権民主法案」が上下両院で可決されました。アメリカはこれによって中国に圧力をかけようとしていますが、日本ではメディアを含めてトンチンカンな発言が見られると福島さんが指摘しています。
すでに戦場になった香港で、「暴力反対、話し合いを」はまったく説得力を持たないと福島さん。
香港で起こっていること、中国の思惑、そして日本は中国にどう対峙すべきかを詳しくお伺いします。

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福島香織

福島香織
ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。おもに中国の政治経済社会をテーマに取材。著書に、『ウイグル人に何が起きているのか 民族迫害の起源と現在』(PHP新書)、『習近平の敗北 紅い帝国・中国の危機』(ワニブックス)、『SEALDsと東アジア若者デモってなんだ! 』(イースト新書)、『中国絶望工場の若者たち』(PHP研究所)、『中国「反日デモ」の深層』(扶桑社新書)、『潜入ルポ 中国の女』(文藝春秋)など。

※ プロフィールは放送日2019.11.29時点の情報です

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