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Vol.401 一般公開

芥川賞・直木賞を徹底批判

2022.01.21 47分

令和4年1月21日金曜夜10時、第401回のゲストは文藝評論家の小川榮太郎さんです。
芥川賞は、雑誌(同人雑誌を含む)に発表された新進作家による純文学の中・短編作品のなかから、最も優秀な作品に贈られる賞で、受賞は年二回。直木賞は、新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)のなかから、最も優秀な作品に贈られる賞で、こちらも受賞は年二回です。
芥川賞は『文藝春秋』3月号に全文掲載、直木賞は『オール讀物』3月号に一部掲載されます。(「日本文学振興会HPより)
小川さんは現役作家100人の主要505作品を、100点満点で採点した『作家の値うち』を上梓。その中で、「何よりもあきれるのは、私から見て、そもそも小説としての水準に達していない作品が軒並み権威ある賞を受賞していることである。(略)作家、編集者らは、近過去の文学作品をきちんと読んでいるのだろうか?」と述べています。
『作家の値うち』では、「素人レベルの作家や仕事と、プロのそれを、まずは弁別すること。一流作家の価値を細かく論じるとか、創作理論や美学を基準にして作家を序列化することではなく、普通の読者として面白いと感じられる作品を面白いとはっきり認定すること」を目指したという小川さん。
なぜそれが文学の世界で失われているのか、お伺いします。

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小川榮太郎

小川榮太郎
文藝評論家

文藝評論家。1967年、東京都小金井市に生まれる。大阪大学文学部美学科(音楽学専攻)卒業、埼玉大学大学院修士課程修了。大阪大学在学中に文芸同人誌『一粒の麥』を発刊・主宰し、文芸批評や社会批評を多数発表。同誌の寄贈を通じて福田恆存、音楽評論家の遠山一行の知遇を得、両者に私淑。1998年下期、文藝春秋の文芸雑誌『文學界』の新人小説月評を担当。2003年、「川端康成の『古都』」が遠山一行の推薦により、第35回「新潮新人賞」評論部門の最終候補となる。以降、主に政治の分野で批評・文筆活動を行い、2015年、一般社団法人日本平和学研究所を設立し理事長に就任、現在に至る。著書に『小林秀雄の後の二十一章』『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)、『フルトヴェングラーとカラヤン 』(啓文社書房)など、最新刊に『作家の値うち』(飛鳥新社)。

※ プロフィールは放送日2022.01.21時点の情報です

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