「眞子さま婚約へ」というスクープは、朝鮮半島有事や森友学園問題など歓迎すべからざるニュースが多い中で、久々の明るいニュースでした。しかし、この慶事スクープが出た「タイミングと思惑」や宮内庁と官邸の「駆け引き」などをメディアは探ります。さらに、ご婚約を機に、民進党などは再び女性宮家創設を言い出し始めました。天皇陛下のご譲位問題でも、皇室、宮内庁、官邸の思惑とNHKのスクープ報道のあり方やタイミングも議論されてきました。日本国内には皇室を質的に変えようとしている人々が少なくないことを感じます。
櫻井キャスターと明治天皇の玄孫でもある作家の竹田恒泰氏との対談は、5月21日に毎日新聞が報じた陛下 退位議論に「ショック」宮内庁幹部「生き方否定」という一面トップ記事ついて論じ合いました。櫻井キャスターは同記事を署名入りで書いた記者は「福岡本部の記者で、宮内庁担当記者を跳び越えて天皇陛下のお言葉をカギ括弧で書く程の取材をどのようにしたのか」と指摘しました。竹田氏は「麻生政権下で、漆間官房副長官が『天皇陛下は男系継承でなく、女系継承でも構わない』と仰ったと吹聴して回った。三笠宮殿下が直接陛下にお聞きしたところ『麻生総理の内奏の折に皇位継承の話が出たことはない』と仰ったので、官房副長官の嘘が分かった。卑怯だなと思うのは(陛下のお言葉は)誰も確かめられないからだ」と語りました。
対談の後半は女性宮家問題がテーマとなりました。櫻井キャスターは「ご譲位問題に絡めて、女性宮家問題が付帯決議の中に入った」と述べると、竹田氏は「ここに乗じて、女性宮家をやれと民進党が言うということ自体が、完全に皇室の政治利用です」とご両人ともに厳しく民進党の姿勢を批判しました。
対談の最後に櫻井キャスターは「いかなる意味でも、皇室を借りて政治利用するのは許されない。伝統に基づいた日本文明の核としての皇室をお守りするということが大事です」と対談を結びました。
≪対談で語られた論点≫
1.「女性宮家」付帯決議は「却下リスト」に過ぎない
2.「陛下がご不満」毎日新聞1面トップ記事の信憑性
3.天皇のお言葉をカギ括弧で書いた記者は宮内庁記者でなく福岡本部の記者
4.「天皇のお言葉」は誰も確かめることができない
5.天皇のお言葉を政治利用しようとした人々
6.「女系天皇ができれば皇室が滅びたことだ」
7.女性皇族の結婚はハードルが高い
8.民間出身の男子が皇族になったことは一度もない
9.民進党「女性宮家の議論をすれば、憲法審査会を開いてもいい」
※Edgeブラウザではスキップ機能を利用できない場合がございます。Chrome/Firefox/Safariブラウザではスキップが可能です。
※プロバイダや使用場所によっては再生が途切れる場合がございます。動画が停止した場合、ブラウザの更新ボタンを押してください。
竹田恒泰
作家
昭和50年に東京生まれ。生家は旧皇族・竹田家で、明治天皇の玄孫に当たる。慶應義塾大学法学部卒業、憲法学・史学の研究に従事する。日本オリンピック委員会(JOC)会長の竹田恒和氏は父。平成18年に著書『語られなかった皇族たちの真実』で山本七平賞を受賞、その他『エコマインド~環境の教科書』、『皇室へのソボクなギモン』(共著)、『旧皇族が語る天皇の日本史』、『面白いけど笑えない中国の話』、『面白いけど笑えない韓国の話』など著書多数。ニコニコ動画「竹田恒泰チャンネル」で新聞記事解説を配信中。
※ プロフィールは放送日2017.06.02時点の情報です