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Vol.539 会員限定

日本は中国スパイ気球を撃墜できるか

習近平は気球やレーザー照射を知っていたか

2023.02.17 62分

≪櫻井よしこの対談後記≫
 今夜はジャーナリストの木村太郎さんと中国のスパイ気球について話をしました。
 わが国もようやく、わが国領空を侵犯する気球や、飛行物体を撃墜することが可能になりました。
 しかし、法律上は可能でも、それを実行する能力があるのかについては明確ではありません。その実行力を現実のものとしなければ、どんな法律を作っても中国からの領空侵犯やわが国への軍事的活動を阻止する事はできません。大きな課題です。
 それにしても習近平主席は、アメリカに向けて気球を発したことなど知っていたのでしょうか。フィリピンの巡視艇にレーザー光線を当てたことを承知していたのでしょうか。大きな疑問が残ります。
 習近平体制は意外にその基盤が弱いのではないかと考える次第です。他方、アメリカも大きな問題を抱えて病んでいます。世界の大国が揃いもそろって国内に深刻な問題を抱えている。
 その上でわが国日本が役割を果たすとしたら何なのか。大いに語りました。

≪対談で語られた論点≫
 1.なぜ中国は偵察衛星でなく気球偵察をするのか
 2.政府が気球撃墜武器使用に新条件
 3.日本は現実に中国気球を撃墜できるのか
 4.なぜカナダは中国気球撃墜を米軍に頼んだか
 5.中国は偏西風マニュアルで気球を自在に操る
 6.大戦時に日本は風船爆弾を偏西風に乗せ米本土攻撃
 7.3飛行物体残骸見つからず、パイロット証言は「UFO?」
 8.英紙「デイリースター」見出しは「E.T.撃つな」
 9.中国に甘いバイデンは「中国に借りがある」批判
10.米側から「習近平は気球に関知していない」との情報
11.スパイ気球撃墜は1960年U2危機を想起
12.米中防衛同志のホットラインが切れたまま
13.習近平は比巡視艇レーザー照射を知っていたか?
14.気球撃墜以後の米中関係の緊張が高まる

木村太郎

木村太郎
ジャーナリスト

1938年米合衆国カリフォルニア州生まれ。1964慶応大学法学部卒業後、NHKに入社。記者としてベイルート特派員、ジュネーブ特派員、ワシントン特派員。1979年「ニュースセンター9時」の4代目キャスターに就任。1986年に「第12回放送文化基金賞」、1987年に「ボーン上田記念国際記者賞」を受賞する。「ニュースセンター9時」の終了とともに1988年 NHKを退社し、同5月木村太郎事務所を開設。フリーランス記者として新しいスタートを切った。1990年~1994年FNN「ニュースCOM」のキャスター、2000年までFNN「ニュースJAPAN」、2013年までFNN「スーパーニュース」でニュース・アナリストを務める。現在、FNN「Mr.サンデー」に隔週出演中。東京新聞にコラム「太郎の国際通信」を毎週連載中。

※ プロフィールは放送日2023.02.17時点の情報です

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