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Vol.551 会員限定

日本人男児殺害・中国で何が起こっているのか

2024.12.06 48分

令和6年12月6日金曜夜10時、第551回のゲストはジャーナリストの福島香織さんです。
9月に、中国広東省深圳市で日本人男子児童が中国人の男に刺殺されました。
これに対して前駐中国大使の垂秀夫氏は、〈数年前から、いつ起きてもおかしくない状況があった。中国のSNSでは、日本人学校に関する悪意と誤解に満ちた動画が何百本も氾濫している〉(2024/09/20読売新聞)と語っています。
11月20日、時事通信は〈中国に拠点を置く日系企業の団体、中国日本商会の本間哲朗会長(パナソニックホールディングス副社長)は20日、北京市内で記者会見し、日本人襲撃事件が相次ぐ中、「多くの会員企業から安全確保を求める声が寄せられている」と明らかにした〉と報じています。
一方で、中国では無差別殺傷事件が相次いでいます。
福島さんはJBプレスで次のように書いています。
〈中国社会が経済的に低迷し、専制政治の中で不条理に自らの権利や財産、そして安全を奪われる人々が、さらに弱者に向かって暴力をふるって、その不条理を訴えるのがこの社会報復性テロだ。その中でも恐ろしいのが、凶器がナイフなどではなく自動車による「撞人」と呼ばれる犯行である。
 ナイフで一度に大量の人間を殺害することは難しいが、車を使えば数十人規模を一気に殺害できるからだ〉〈この時点の中国メディアによれば、こうしたわざと人をはねる自動車暴走事件は今年だけで6758件ある、という〉(JB Press〈35人死亡し現場は血の海…中国で無差別殺傷事件が多発する理由、「社会への不満」で日本人も標的になる恐れ〉2024.11.16)
いったい中国で今何が起こっているのか。
福島さんに伺います。

福島香織

福島香織
ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。おもに中国の政治経済社会をテーマに取材。 近著に『習近平「独裁新時代」崩壊のカウントダウン』(かや書房)、『台湾に何が起きているのか』(PHP新書)、他に『新型コロナ、香港、台湾、世界は習近平を許さない』(ワニブックス)、『ウイグル人に何が起きているのか 民族迫害の起源と現在』(PHP新書)、『中国絶望工場の若者たち』(PHP研究所)、『中国「反日デモ」の深層』(扶桑社新書)、『潜入ルポ 中国の女』(文藝春秋)など。

※ プロフィールは放送日2024.12.06時点の情報です

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