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Vol.421 一般公開

ウイグル公安文書の衝撃

2022.06.10 48分

令和4年6月10日金曜夜10時、第421回のゲストは評論家の三浦小太郎さんです。
中国当局からウイグルに関する内部資料数万件が流出しました。
中国共産党幹部の発言記録、収容施設の管理マニュアル、収容施設の内部写真、2万人以上の収容者リストや顔写真など数万件の内部資料です。
この「新疆公安ファイル」は、過去にも流出資料の検証をしている在米ドイツ人研究者、エイドリアン・ゼンツ博士が入手しました。公安当局のコンピューターに保存されていたものを、第三者がハッキングを通じて入手し、ゼンツ氏に提供したということです。
〈今回明らかになった内部資料は凄惨な実態をあらわにしている。手錠や足かせ、覆面をつけられた収容者の写真や、棒を持った警官たちに囲まれたり、何かを注射されたりしている収容者の写真も含まれている。外国に逃れた元収容者たちのこれまでの証言を裏付けるものばかりである。
流出資料には、中国共産党幹部が「海外からの帰国者は片っ端から捕らえろ」「拘束者が数歩でも逃げれば射殺せよ」と指示していた発言記録もあった。〉(産経新聞「主張」、2022年5月31日)
日本ウイグル協会のレテプ・アフメット副会長は5月27日、超党派議連「日本ウイグル国会議員連盟」に、中国非難決議の参院での採択など、国会としての対応を求め、「これ以上の証拠はない。より多くの国会議員に知っていただき、改めてウイグル問題への対応を国会として力強く推し進めていただきたい」と訴えています。
しかし、公明党の山口那津男代表は6月2日の記者会見で、中国のウイグルの人権問題に関する今国会中での参院決議の採択について「会期が迫っている中で、今国会の優先的な議題をしっかり仕上げるというのが今の参院の役割だ」と述べたと産経新聞が報じています。
米国務省は2日、世界各国の「信教の自由」に関する2021年版の年次報告書を発表。ブリンケン国務長官は記者会見で、中国政府が17年以降、新疆ウイグル自治区でイスラム教徒の少数民族ウイグル族ら100万人以上を収容施設で拘束したと指摘し「ジェノサイド(集団殺害)や抑圧を続けている」と非難しています。
ウイグル公安文書の内容、中国のウイグルへの弾圧の実態、日本の対応について三浦さんに伺います。

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三浦小太郎

三浦小太郎
評論家

1960年東京生まれ。 90年代から北朝鮮の人権問題や脱北者の支援活動などに参加。 『諸君!』『月刊日本』『正論』『別冊宝島』等に執筆。 著書に『嘘の人権 偽の平和』『収容所での覚醒 民主主義の堕落』(共に高木書房)、『渡辺京二』(言視舎)など。

※ プロフィールは放送日2022.06.10時点の情報です

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