≪櫻井よしこの対談後記≫
今夜は性同一性障害の事例に関して最高裁が示した判断を取り上げました。
ゲストは門田隆将さん、弁護士の滝本太郎さん、それに男性から女性へと手術をして性を転換した美山みどりさんです。三人ともに最高裁判断の非常識を強調しました。
この裁判は、性転換をしたいけれども手術は負担が大きすぎる、手術なしで戸籍上の性を変えたいという男性の事例です。最高裁大法廷15人の裁判官全員が性別変更の手術要件は違憲だという判断をしました。
そのような判断の先に、どんな混乱が起きるか。例えば、男性の性器を持ったままの女性、もしくは女性の性機能を持ったままの男性が出現します。法律上の男性が母親になったり、法律上の女性が父親になったりするケースもあります。
最高裁はそのような事は、極めて限られた事例であるから問題はないという姿勢を取りました。限られた事例であったとしても、その子供さんについては大変な問題です。
ごく少数だから問題はないというわけにもいかないでしょう。
スポーツの世界でも多くの問題が生じます。
最高裁の裁判官がいかに常識を欠いた人々であるか。私たちの話は尽きませんでした。
≪対談で語られた論点≫
1.最高裁大法廷“違憲”判決の要点
2.この判決がなぜ「大暴走」なのか
3.なぜ最高裁は申立人の主張や立証だけで判断したのか
4.なぜ法務大臣は国の立場で異議を唱えないのか
5.「男性器つき女性」「妊娠する男性」が現れる
6.決定書は「極めて稀」だが「稀」なら「よい」のか
7.「性同一性障害特例法を守る会」美山みどり代表の訴え
8.13,000人の「手術をした男性」の信頼を「法的女性」が失わせる
9.トランスジェンダーの16%弱しか性同一性障害治療を受けていない
10.美山さん「戸籍を変えるのは手術したおまけ」
11.最高裁判事はなぜ世間知らずで常識がないのか
12.「法的女性」の出現で女性アスリートは大ピンチ
13.国民審査で15判事に×をつけよう
14.最高裁判事は国会で質問してから内閣が任命せよ
15.裁判官に影響を与えたのは岸田LGBT法案成立
16.司法はLGBT法案をあえて「誤読」して利用した
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門田隆将
作家・ジャーナリスト
1958 年高知県生まれ。 中央大学法学部卒業後、新潮社に入社。 週刊新潮編集部に配属され、記者、デスク、次長、副部長を経て、2008 年4月独立。 「毅然と生きた日本人」をテーマに幅広い分野で作品を執筆。 『この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』で、山本七平賞受賞。主な著書に『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』、『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』、『汝、ふたつの故国に殉ず 台湾で英雄となったある日本人の物語』、『奇跡の歌 戦争と望郷とペギー葉山』(小学館)、『オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり』、『日中友好侵略史』など多数。
滝本太郎
弁護士
1957年、神奈川県生まれ。市井の一弁護士。1989年11月、友人の坂本弁護士一家拉致事件を契機にオウム真理教被害対策弁護団に入る。情報収集、山梨県上九一色村住民の代理人等をしてきたが、1993年7月から脱会カウンセリング(話し合い活動)を始める。それら活動と話し合いのための「空中浮揚」(写真)が教祖に睨まれたからか、1994年5月、運転する直前の自動車外部にサリンをかけられる。1995年6月、脱会者の集まり「カナリヤの会」を組織し、その窓口。また日本脱カルト研究会の常任理事・事務局
美山みどり
「性同一性障害特例法を守る会」代表
1962年生。41歳の時に性同一性障害特例法が成立し、これをきっかけにジェンダークリニックを受診し、女性の生活に移行する。以降プログラマとして勤務する。2020年にタイで性別適合手術を受け、戸籍の性別を女性に変更する。2022年に仕事を引退する。
※ プロフィールは放送日2023.11.03時点の情報です