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Vol.644 会員限定

復活祭まで停戦を急ぐトランプの思惑

日鉄買収のカギは全米鉄鋼労組の説得だ

2025.02.21 63分

≪櫻井よしこの対談後記≫
 トランプ大統領の分析をウクライナ侵略戦争停戦と、日本製鉄によるUSスチール買収の2つの問題を通して行いました。
 日本製鉄についてのクラフトさんの分析はまさに衝撃的でした。アメリカが出していたいくつものやり直しのサインを、日本側が全く読み取れていなかったということなのです。
 同様に、ゼレンスキー大統領がトランプ政権の様々なサインを読み取っていないということも指摘されました。
 トランプ氏のやり方、アメリカのやり方が上手く説明されていない、少なくともアメリカがサインを投げたつもりの対象国である日本やウクライナが、それに気づいていないということです。
 実に考えさせられるセッションでした。

≪対談で語られた論点≫
 1.なぜトランプとゼレンスキーに溝ができたか
 2.トランプは最初にプーチンに席につかせたい
 3.トランプは中間選挙までに停戦合意をしたい
 4.米・露・ウのめざす最終ゴールは別々
 5.ウ国への露の再侵略を防ぐ安保体制の構築
 6.リーダーは国益にために現実に向き合うべし
 7.トランプのグリーンランド購入の意味
 8.トランプは無駄な戦争を止め中国に対峙
 9.日鉄はUSスチール買収でトランプをどう攻略
10 日鉄の買収のカギは全米鉄鋼労組の説得だった
11.買収OKは大統領選に勝てるか、勝てないか
12.USスチールCEOは全米労組と支部の分断を画策
13.ポンぺオが買収アドバイザーでよかったのか
14.日鉄は米国が与えたシグナルを読めなかった
15・日鉄の買収戦略は正しいが行うべき戦術が失敗

岩田清文

岩田清文
元陸上幕僚長

1957年生まれ。79年に防衛大学校卒業後、陸上自衛隊に入隊。戦車部隊勤務を経て、93年、米陸軍指揮幕僚大学へ留学。2010年、陸将、第7師団長。11年、統合幕僚副長。12年、北部方面総監。13年、第34代陸上幕僚長と歴任し、16年に退官。

ジョセフ・クラフト

ジョセフ・クラフト
経済アナリスト

1964年に神奈川県で生まれ、1986年カリフォルニア大学バークレイを校卒業。同年にモルガン・スタンレー・ニューヨーク本社に入社。1987年同社東京支社に着任し、2000年に為替本部アジア共同責任者や債券トレーディングのマネージングディレクターを務めた。2010年にバンク・オブ・アメリカ東京支店副支店長兼為替本部長を経て、2015年にロールシャッハ・アドバイザリー(株)を設立、代表取締役に就任。その他、ソニー・グループ株式会社社外取締役や東京エレクトロン株式会社の社外取締役に現在就いている。

※ プロフィールは放送日2025.02.21時点の情報です

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