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Vol.190 一般公開

欧州激震!英EU離脱国民投票の行方

欧州ナショナリズム台頭とアメリカ第一主義

2016.06.10 59分

 英国でEU(欧州連合)からの離脱の是非を問う6・23国民投票まで、あと2週間を切りました。最新の世論調査では、残留、離脱が拮抗しており、結果を予測できない状態で双方の運動も過熱しています。
 キャメロン首相は、離脱が決まればすぐにも景気後退に陥るというデータを発表し、物価上昇や市場混乱が起こり、年金資産が最大48兆円も減ると離脱リスクを強調しています。一方、ジョンソン前ロンドン市長など離脱派は、東欧諸国などから英国に渡ってくる年間約33万人の移民に対して、英国が「国境の管理を取り戻す」ことで公的医療や社会保障への負担を軽減すべきだと訴えます。
 対談の冒頭で櫻井キャスターは「英国がEUから離脱することは『国際化』と『自国第一主義』という価値観の闘いが現実に始まったことだ」と指摘すると、田久保忠衛氏は「国連やEUなどのように国と国との関係が密接になり、拡大するのが世界の主流だと思っていたが、移民や難民などを排除する国内派が極右勢力となって欧州各国に出てきてしまった」と現状を分析しました。
 こうした傾向は、英国だけではなく独、仏、オーストリア、オランダ、ポーランド、チェコなど欧州各国に拡がり、同時にトランプ熱風に乗って米国にも伝播しました。これまで多様性を標榜してきた世界が、自国第一主義や極右民族主義の台頭を許しています。対談の最後で田久保氏は「トランプは米国第一主義を主張する孤立主義者だと軽蔑的に言いますが、日本は経済以外では全くの孤立主義ではないですか。殻に閉じこもって自衛隊は外の出さない、憲法は一切変えない」と断じると、櫻井キャスターは「日本は孤立主義先進国。そう指摘されると新鮮に聞こえます。我が国はこの孤立主義を脱しなければ、日本を守り通すことができない崖っぷちに立っています」と語りました。
 対談は、≪動画インデックス≫にもあるように文明的にも戦略的にも奥が深く、拡がりもある対談になりました。この対談は『月刊Hanada』にも再編集し掲載される予定です。どうぞお楽しみに!

≪動画インデックス≫
 1.英国は島国か?それとも欧州の一部なのか?
 2.英国には1年間にEUから約333,000人の移民が押し寄せる
 3.EU・IMFなど国際化や同盟化と自国第一主義が衝突する
 4.離脱派の主張は大英帝国の尊厳を取り戻すことだ
 5.極右ナショナリズムとナチズムの根は同じ
 6.トランプはヒトラーと似ているか?
 7.欧州の軍事同盟が揺らぐ、NATOはロシアの脅威と戦わない
 8.仏、オーストリアの極右勢力は要注意だ
 9.EUを通さずに中国は経済的に密接な独、英とは二国間交渉ができる
10.日本軍と戦った国民党軍をなんと独軍が陰で支援していた
11.EUの亀裂に中国がそっと近づく
12.中国が南シナ海で手をつけた既成事実が出発点になる
13.中国はトランプの腹が読めないから黙っている
14.自衛隊を外に出さず、憲法は変えない日本こそ孤立主義先進国だ

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田久保 忠衛
外交評論家,国家基本問題研究所副理事長

1933年千葉県生まれ。早稲田大学法学部卒、時事通信社外信部長、編集局次長を経て、杏林大学社会科学部教授。アメリカ外交、国際関係論が専門、1996年第12回正論大賞受賞。現在、公益財団法人「国家基本問題研究所」副理事長、杏林大学名誉教授。著書に『ニクソンと対中国外交』、『激動する国際情勢と日本』、『新しい日米同盟―親米ナショナリズムへの戦略』、『早わかり・日本の領土問題-諸外国と何をモメているのか』など多数。

※ プロフィールは放送日2016.06.10時点の情報です

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