過去の放送

Vol.305 一般公開

北戴河会議での習近平降ろしは本当か

習近平が日本に仕掛ける拉致問題での甘い罠

2018.08.24 59分

≪櫻井よしこの対談後記≫
 今夜のセッションは日本にとっての拉致問題解決の突破口となるやも知れない可能性も含めて大いに盛り上がりました。習近平体制が根本から揺らぎ始めています。この夏の北戴河会議はどうやら乗り切ったものの、中長期的に考えて米中の対立構造には大きな変化はありません。トランプ大統領が本気で貿易戦争を続ける構えを崩さない中で、習近平主席には打つ手がありません。いま習主席のカードは2枚です。中間選挙を見据えた時間稼ぎと、北朝鮮カードです。北朝鮮を最大限に利用してアメリカに対しては核ミサイルの廃止で手伝う振りをする。日本に対しては拉致問題の解決の後押しも可能だと甘い罠を仕掛ける。今後、数か月の間、この中国の思惑とトランプ大統領の中国に対する猜疑心がせめぎ合うでしょう。一方、日本はいま外交的にとても有利な状況にあります。今後、日本の覚悟次第で、新しい道が開けるはずです。
 中国残留孤児の二世として15年間を中国で過ごした矢板さんの観察には非常に深い物があります。他の報告書には見られない中国分析は必ず皆様にとっても興味深いものだと思います。
※北戴河会議・・・河北省海辺の避暑地、北戴河(ほくたいが)で、毎年夏に共産党指導部と引退した長老らが集い、人事や重要政策について議論する非公式会議

≪対談で語られた論点≫
 1.朝日英字版が慰安婦取消し記事に検索回避
 【北戴河会議での習近平降ろしは本当か】
 2.北戴河会議での習近平降ろしは本当か
 3.王滬寧の責任に対するせめぎ合いが進行中
 4.10月の4中総会で王滬寧人事があるのか
 5.マハティール首相が新植民地主義を批判
 6.中国が仕掛ける「債務の罠」
 7.中国国内でも「一帯一路」批判が始まった
 8.「北朝鮮カード」を中国が使い始めた
 9.中国が日本に対しソフト路線に転じた理由
10.中国外務省の対日コメントが全く変わった
11.拉致は習近平を利用し北に圧力をかける

Edgeブラウザではスキップ機能を利用できない場合がございます。Chrome/Firefox/Safariブラウザではスキップが可能です。

プロバイダや使用場所によっては再生が途切れる場合がございます。動画が停止した場合、ブラウザの更新ボタンを押してください。

矢板明夫

矢板明夫
産経新聞外信部次長・元北京特派員

日本人残留孤児2世として、1972年、中国天津市生まれ。15歳のときに日本に引き揚げ。千葉県出身。1997年、慶応大学文学部を卒業。同年、松下政経塾に入塾(第18期生)、アジア外交が研究テーマ。その後、中国社会科学院日本研究所特別研究員、南開大学非常勤講師を経験。2002年、中国社会科学院大学院博士課程終了後、産経新聞社に入社。さいたま総局などを経て2007年に中国総局(北京)特派員。2016年秋に本社外信部編集委員、2017年4月から現職。著書は「習近平の悲劇」(産経新聞出版)「習近平 なぜ暴走するのか」(文春文庫)など多数。

※ プロフィールは放送日2018.08.24時点の情報です

言論テレビ 会員募集中!

生放送を見逃した方や、再度放送を見たい方など、続々登場する過去動画を何度でも繰り返しご覧になることができます。
詳しくはこちら
Instagramはじめました フォローはこちらから

アップデート情報など掲載言論News & 更新情報

週刊誌や月刊誌に執筆したコラムを掲載闘うコラム大全集

  • 異形の敵 中国

    異形の敵 中国

    2023年8月18日発売!

    1,870円(税込)

    ロシアを従え、グローバルサウスを懐柔し、アメリカの向こうを張って、日本への攻勢を強める独裁国家。狙いを定めたターゲットはありとあらゆる手段で籠絡、法の不備を突いて深く静かに侵略を進め、露見したら黒を白と言い張る謀略の実態と大きく揺らぐ中国共産党の足元を確かな取材で看破し、「不都合な真実」を剔抉する。

  • 安倍晋三が生きた日本史

    安倍晋三が生きた日本史

    2023年6月30日発売!

    990円(税込)

    「日本を取り戻す」と叫んだ人。古事記の神々や英雄、その想いを継いだ吉田松陰、橋本左内、横井小楠、井上毅、伊藤博文、山縣有朋をはじめとする無数の人々。日本史を背負い、日本を守ったリーダーたちと安倍総理の魂と意思を、渾身の筆で読み解く。

  • ハト派の嘘

    ハト派の噓

    2022年5月24日発売!

    968円(税込)

    核恫喝の最前線で9条、中立論、専守防衛、非核三原則に国家の命運を委ねる日本。侵略者を利する空論を白日の下にさらす。 【緊急出版】ウクライナ侵略、「戦後」が砕け散った「軍靴の音」はすでに隣国から聞こえている。力ずくの独裁国から日本を守るためには「内閣が一つ吹っ飛ぶ覚悟」の法整備が必要だ。言論テレビ人気シリーズ第7弾!