≪櫻井よしこの対談後記≫
今夜の言論テレビは盛り沢山でした。ゲストは第一部に青山繁晴さん、本番組初出演の長尾敬さん。第二部は産経新聞元政治部長のお二人、石橋文登さんと有元隆志さんです。
花田紀凱さんと私がまず五輪パラリンピックを主導してきた森喜朗さんの辞任問題で問いかけました。
青山さん、長尾さんには尖閣の危機的状況も報告してもらいました。
約2時間の討論の末、ほぼ一致したのは一部だけ切り取られたにせよ、森発言はたしかに不適切だった。それがここまでの大騒ぎになった背景には、朝日新聞を中心とするメディアによる森発言は女性蔑視発言だという強烈な決めつけがあったこと、またスポーツ界はさまざまな面で利権を伴う諸団体から成り立っており、森氏はこうした団体の利害調整の中で抑制する側に立つこともままあり、その結果、必ずしも歓迎されてはいなかったという事情もあるようでした。
森氏辞任の流れを決定づけたのが小池百合子東京都知事だったこともわかりました。
次期会長が誰になるにせよ、日本は大変な問題を抱えてしまいました。五輪の行方は日本の国益そのものです。これからもこの五輪問題を世界情勢の中で、とりわけ北京五輪との関係の中で厳しく見ていきたいと思っています。
≪対談で語られた論点≫
【第一部】会長と五輪相「女性揃え」と尖閣有事
1.青山繁晴氏が明かす会長後任人選の狙い
2.会長後任と五輪大臣は「女性揃え」
3.これまでの五輪の歪みを直せる人を会長に
4.小池氏や豊田章男氏は北京五輪に反対だろう
5.改正海警法それ自体が国際法違反だ
6.長尾敬氏は尖閣の海に向かった
7.現在は海警と海保双方に緊張感がない
8.海上保安庁法25条を変えるべきだ
9.米学者が慰安婦=性奴隷説を否定の波紋
【第二部】森会長辞任に蠢く人々
1.女性よりも森会長の方が話が長い
2.なぜ女性蔑視報道が海外で拡散したか
3.女性差別報道のNHK役員に女性は1人
4.アマチュアスポーツ団体は利権団体だらけ
5.IOC収入の7割放映権料、2割スポンサー
6.IOCが無観客でも開催に固執する理由
7.森氏ならアマスポ、IOC、東京を抑え込める
8.何もしなかった菅首相が突然介入した理由
9.川淵氏は“根回し”会話を外でしゃべりすぎ
10.小池都知事が4者会談を蹴った「企み」
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青山繁晴
参議院議員
1952年兵庫県神戸市生まれ。慶應大学中退後、早稲田大学政治経済学部卒業。共同通信社へ入社し、官邸、自民党担当記者等を経て、ペルー日本大使館占拠事件で現地取材した後に退社。三菱総合研究所の研究員として、安全保障・外交から金融・経済など包括する国家戦略の立案に携わる。 2002年シンクタンク独立総合研究所を創立し、代表取締役兼主席研究員に就任した。TVタックルなどテレビ番組に出演多数。2016年7月参議院選挙比例区(自民)に立候補し当選した。著作に『ぼくらの祖国』、『ぼくらの真実』、『壊れた地球儀の直し方』など。
長尾敬
衆議院議員
大阪14区選出。現・自民党副幹事長。内閣府大臣政務官、外務委員会理事、厚生労働委員会理事、自民党厚労部会外交部会長代理、憲法審査会委員、拉致問題特別委員等を歴任。日本の尊厳と国益を護る会副代表。領土議連事務局次長、日本会議国会議員懇談会事務局次長。尖閣諸島への漁業活動は通算5回。
石橋文登
政治ジャーナリスト・千葉工業大学特別教授
1966年福岡県生まれ。90年、京都大学農学部を卒業後、産経新聞社に入社。奈良支局、京都総局、大阪社会部を経て2002年に政治部に異動。政治部次長を経て、編集局次長兼政治部長などを歴任。2019年4月、同社を退社。6月から千葉工業大学審議役、2020年7月から特別教授。著書に「安倍『一強』の秘密」(飛鳥新社)、「国会議員に読ませたい敗戦秘話」(産経新聞出版、共著)、「『脱原発』が地方を滅ぼす」(産経新聞出版、共著)など多数。
有元隆志
産経新聞月刊「正論」発行人兼調査室長
1965年神奈川県生まれ。学習院大学法学部卒業、1989年産経新聞社入社。ワシントン特派員、政治部次長、編集局副編集長、政治部長を歴任。現在、フジサンケイグループの理論的支柱である月刊誌『正論』の発行人兼調査室長を務める。主な著書に「歴史戦」「日本共産党研究」(産経新聞出版、共著)など。
※ プロフィールは放送日2021.02.12時点の情報です