≪櫻井よしこの対談後記≫
今夜は阿比留瑠比さんと田北真樹子さんの組み合わせで岸田新政権を論じました。今日岸田さんは所信表明演説をしましたが、まれに見るほどの無色透明演説というのが私たち3人の結論でした。
しかし、その中にはよく見れば評価できる政策もあります。菅政権を超える実質的な果実をもたらすと思われるのは、経済安全保障を明確に打ち出したことです。
経済安全保障は甘利明さんの得意とするところで、的を射た人事です。
またエネルギー施策においては原子力発電を推進する人々もきちんと入っています。反対に岸田政権に決定的に欠けているのは例えば皇室問題の政策です。台湾についての言及も全くありませんでした。また「新しい資本主義」という言葉が踊っていますが、その中身は具体的に見えません。
岸田さんの人事、及び人事から見えてくる岸田さんの性格についても分析しました。阿比留さんが岸田さんは意外に意地悪なのではないかという興味深い分析をしました。
≪対談で語られた論点≫
1.岸田所信表明は“無味無臭”“空気”みたい
2.「新しい資本主義」は意味不明
3.演説は台湾、TPP、皇室に全く触れていない
4.萩生田官房長官を変えたのは誰だ?
5.岸田組閣情報がボロボロ出まくった理由
6.「分配」の言い過ぎが株式市場を冷やす
7.組閣翌朝の朝毎社説に安倍氏の名前が18回
8.3回生福田達夫総務会長は余りに荷が重い
9.3Aでも安倍・麻生と甘利は肌色が違う
10.政治は人間感情の機微、好き嫌いが大きな要素
11.岸田ブレーンは若い財務省出身者が多い
12.自民党政調は高市会長はじめ保守ライン
13.政策をめぐり党と官邸の攻防が始まった
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阿比留瑠比
産経新聞論説委員兼政治部編集委員
1966年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。90年、産経新聞社入社。仙台総局、文化部、社会部を経て、98年から政治部。首相官邸、自由党、防衛庁、自民党、外務省などを担当し、首相官邸キャップ、外務省兼遊軍担当などを歴任。2013年、政治部編集委員。15年、論説委員兼政治部編集委員。
著書に『だから安倍晋三政権は強い』『偏向ざんまい GHQの魔法が解けない人たち』『破壊外交 民主党政権の3年間で日本は何を失ったか』『決定版 民主党と日教組』(いずれも産経新聞出版)、『総理の誕生』(文藝春秋)、『政権交代の悪夢』(新潮新書)など。
田北真樹子
産経新聞月刊「正論」編集長
1970年大分県生まれ。米国シアトル大学コミュニケーション学部でジャーナリズムを専攻し、96年産経新聞入社。整理部記者、前橋支局、外信部を経て、2000年から政治部。森喜朗首相の総理番を振り出しに、首相官邸、自民党、外務省を担当、09年にニューデリー支局長に就任。13年以降は、「歴史戦」取材班などで慰安婦問題などを取材してきた。15年に政治部に戻り首相官邸キャップを経て、現在は産経新聞正論編集長。
※ プロフィールは放送日2021.10.08時点の情報です