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Vol.561 会員限定

経産省女子トイレ最高裁判決は「暴走」だ!

実情を知らない判事が日本社会をねじ曲げる

2023.07.21 62分

≪櫻井よしこの対談後記≫
 今夜は、社会の実情を知らない最高裁判事が日本社会を根本からねじ曲げる。そんな危機感で番組に臨みました。片山さつきさんと島田洋一さんをお迎えして、トランスジェンダー女性のトイレ使用制限に対する判決がテーマでした。
 経産省の50代のトランス女性は本当にそれほど同情すべき人なのか。本人が発信したとほぼ断定できるツイッターを見れば、この人物は控えめに言っても国家公務員法に違反しています。
 心は女性だと言っているにも拘わらず性にまつわる暴言を吐きまくっています。裁判官はそんなことも知らずに、「このトランス女性を守らなければならない、トランス女性に対する理解が足りない人は研修せよ、もっと謙虚に学べ」という判決を出したわけです。
 加えてトランス女性に対するトイレ使用を制限した経産省と人事院の判断を違法だと認定しました。
 日本社会が最高裁の意向にひれ伏してこれからこの判決が示した方向に変わっていくとしたら大問題です。
 最高裁は、今回の判決は個別の判決であり、社会全般に適応されるものではないと補足意見をつけましたが、こんなことは無意味です。
 9月にはさらにひどい判決が出される予定です。島田さんが紹介したアメリカの事例などを、他山の石とし、最高裁を厳しい目で監視したいと思います。

≪対談で語られた論点≫
 1.問題だらけ最高裁女子トイレ判決のポイント
 2.異例!裁判官5人の「補足意見」は“言い訳”
 3.判決は「前のめり」「急ぎすぎ」「司法の越権」
 4.原告は勤務中に猥褻ツイッターを送る国公法違反
 5.原告ツイッターアカウントは「経産省」
 6.米最高裁はLGBTに慎重、州法に判断を任せている
 7.9・27最高裁大法廷で戸籍変更に“手術”が必要か弁論
 8.「性同一性障害特例法」の判断は「司法」でなく「行政」
 9.米新聞は「最高裁判事」の決定に膨大な調査と記事
10.櫻井キャスターによる「トランスジェンダー」の概念整理
11.フロリダ州デサンテス知事によるLGBT教育
12.男女の区別を拒否する「ノンバイナリー」とは
13.最高最判事の任命も国会の同意人事にすべきだ

片山さつき

片山さつき
参議院議員

自民党全国比例区選出参議院議員(参院3期+衆院1期)。金融調査会長・副幹事長・予算委理事・税調副会長。1959年、埼玉県浦和市(現・さいたま市)生まれ。東京大学法学部卒業後、フランス国立行政学院(ENA)修了。1982年大蔵省(現・財務省)入省、女性初の主計局主計官などを歴任。2005年の衆議院議員選挙で初当選。元内閣府特命担当大臣(地方創生・規制改革、女性活躍等)、自民党総務会長代理、政調会長代理、外交防衛委員長等を歴任。議員立法多数。

島田洋一

島田洋一
福井県立大学名誉教授

1957年大阪府生まれ。京都大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程終了後、京大法学部助手、文部省教科書調査官、現在は、福井県立大学名誉教授、拉致被害者を「救う会」全国協議会副会長、国家基本問題研究所企画委員・評議員。著書に『アメリカ・北朝鮮抗争史』、共著に『日本とインド いま結ばれる民主国家―中国封じ込めは可能か』『日本よ『戦略力』を高めよ』、その他論文など多数。

※ プロフィールは放送日2023.07.21時点の情報です

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