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Vol.541 一般公開

櫻井怒る!林外相なぜG20に欠席した

日本の発電機供与にウクライナ国民が喜ぶ

2023.03.03 60分

≪櫻井よしこの対談後記≫
 今夜はウクライナ戦争について佐藤正久さん、高橋杉雄さんと語り合いました。
 お二人とも戦争は終わらない、長引く、たとえ一時的にウクライナが勝ってもプーチンはまた力を蓄えてやってくる。だから決して終わらないという、胸が塞がるような話でした。
 でもそのような状況の中で日本国も世界も生きていかなければなりません。
 私はいま、日本国が存在感を示す1つのチャンスだろうと思っています。ウクライナ戦争を他人事と考えず、台湾有事、日本有事に直結する問題であることと自覚して旗幟鮮明にすることがとても大事です。
 そのためにまず日本国の意思をハッキリと世界に示すことを岸田総理にやってもらわなければなりません。
 例えばウクライナ支援策です。日本はいま軍事的支援がなかなか難しい状況にあります。ならば出来ることで、日本しか出来ないことをやれば良いのです。日本が提供した2500台の発電機代はとても感謝されています。より多くの発電機を提供し、ウクライナの電力は日本が支える。その決意を内外に明らかにして、日本の存在を鮮やかに印象づけるのです。
 責任をもって、1つの役割を引き受け、ウクライナを支えていく。その政治的意思を発揮していけば大丈夫だと思います。

≪対談で語られた論点≫
 1.櫻井怒る!林外相をなぜG20に出席させない
 2.G20日程決定で日本より中国の外交力が勝った
 3.参議院予算委で林外相発言はたった53秒
 4.始めてしまった戦争は終わらない
 5.ウクライナが勝利してもロシアは戦争を続ける
 6.ウクライナの弱点は「同盟国」がない
 7.プーチン発言はロシア人思考のスタンダード
 8.中国はロシアに武器援助を行っているか?
 9.軍民両用物資輸出は武器援助なのか判定できない
10.中国がウクライナ和平提案を出した狙い
11.台湾有事で米軍は日本に武器弾薬を求める
12.同盟は①価値観②負担③リスクを共有する
13.日本の発電機供与にウクライナ国民が喜ぶ
14.キーウでは物があるが仕事がなくお金がない
15.広島G7までに岸田首相はキーウに入るべきだ

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佐藤正久

佐藤正久
参議院議員

1960年福島県生まれ。1983年防衛大学校卒業、陸上自衛官として国連PKOゴラン高原派遣輸送隊初代隊長、イラク先遣隊長、復興業務支援隊初代隊長などを歴任。2007年に退官し、同年参議院議員(全国比例区)に初当選、2012年防衛大臣政務官、外交防衛委員会理事、自民党参議院政策審議会副会長。無意不立(国民の政治への信頼なくしては国が成り立たない)が座右の銘、風貌から「ヒゲの隊長」として親しまれている。著作に『ヒゲの隊長のリーダー論』、『守るべき人がいる』、『ありがとう自衛隊 ヒゲの隊長が綴る日本再興奮』など。

高橋杉雄

高橋杉雄
防衛研究所防衛政策研究室長

1972年神奈川県生まれ。1997年早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。2006年ジョージワシントン大学大学院修了。1997年より防衛研究所。1998年より2001年まで防衛省防衛政策局防衛政策課研究室、2008年より2016年まで防衛省防衛政策局防衛政策課戦略企画室兼務。核抑止論、日本の防衛政策を中心に研究。主な著作に『新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛』(並木書房、2020年)(共編著)、『「核の忘却」の終わり:核兵器復権の時代」』(勁草書房、2016年)(共編著)、China’s Strategic Arsenal: Worldview, Doctrine, and Systems (Georgetown University Press, forthcoming) (『中国の戦略的能力:世界観、ドクトリン、システム』(共著)(ジョージタウン大学出版より2021年出版予定))

※ プロフィールは放送日2023.03.03時点の情報です

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