- 2024.11.21
- 一般公開
「石破立憲民主党」になった自民党
『週刊新潮』 2024年11月21日号日本ルネッサンス 第1123回11月11日午後、衆議院における首班指名で自民党総裁の石破茂氏が103代の日本国首相に選ばれた。そのとき、氏の表情に笑みはなく、大きな吐息をついたのが見てとれた。決選投票での氏の得票は221票、立憲民主党代表の野田佳彦氏は160票、無効票、つまり、国民民主党の玉木雄一郎氏らに入れたのが84票だった。石破氏の政治基盤の脆弱さが読みとれる。どこから眺めても石破氏の自民党は詰んでいるのだ。にもかかわらず自民党内にはそんな石破氏を総理・総裁の座から降ろそうという動きもない。石破氏を降ろすとしても、誰が、如何にして難局を乗り切れるのか。誰にも自信がないのだ。多くの自民党議員が諦めの心境で様子見に徹しているのであろう。政党としてのエネルギーが枯渇しかかっている。...