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Vol.176 一般公開

国連人権委で外務省が朝日新聞を批判

朝日新聞の捏造が国際社会にも影響を与えた

2016.03.04 64分

 2015年7月にジュネーブで開かれた国連女子差別撤廃委員会の準備会合に出席した前衆議院議員の杉田水脈さんらが「慰安婦の強制連行はなかった」と訴えました。これを受けた女子差別撤廃委員会は、慰安婦問題について日本政府にコメントを求める質問状を送りました。政府は今年に入り、答弁書で「いかなる資料でも慰安婦の強制連行は確認できなかった」と回答しました。
 再びジュネーブを訪れた杉田さんらは、2月15日の事前会合でクマラスワミ報告の扱いについて1分間のスピーチを行いました。16日に開かれた対日審査会合で外務省の杉山晋輔外務審議官は、冒頭発言の中で「この場で慰安婦問題を取り上げるのは不適切」とだけ発言しました。この後、質疑応答に入りオーストリアの委員から質問された杉山審議官は、これまで国連に流布されている誤った慰安婦情報に反論しました。杉山審議官は、強制連行を裏付ける資料はなかった、「強制連行説」は「慰安婦狩り」に関わったとする吉田清治氏による「捏造」で、朝日新聞がこれを大きく報じたことが「国際社会にも大きな影響を与えた」、「慰安婦20万人」は朝日新聞が「女子挺身隊」を慰安婦と混同した数字だと説明しました。櫻井キャスターは「冒頭発言で言わずに質問に答える形で発言した違いは何か」と質問すると、東京基督教大学教授の西岡力さんは「アピールできる冒頭発言で言わずに、格の落ちた質問の答えとして言ったとしか思えません。国際社会の誤解を解こうとして言ったのか、官邸に言われたから言ったのか、強い疑問が生まれます」と答えました。杉田さんは「これを聞きながら外務省は朝日新聞でうまく逃げたなと思いました。朝日も朝日ですが、外務省もこれまで謝ってしか来なかった」と会場で聞いた感想を述べました。
 対日審査会合での外務省の朝日新聞批判を朝日新聞は報じませんでしたが、朝日新聞は2月18日、外務省に対し「根拠を示さない発言」などとして遺憾であると文書で申し入れました。 番組後半では、朝日新聞が外務省に申し入れを行った文書内容の根拠として示されている朝日新聞第三者委員会の報告を徹底的に分析・批判いたしました。

≪動画インデックス≫
 1.杉田水脈氏が対日審査会事前ミーティングで訴えた1分間スピーチの内容
 2.慰安婦問題「誤解から解決」パンフを林陽子委員長だけは受け取らなかった
 3.杉山審議官はなぜ「冒頭説明」で慰安婦問題に詳しく触れなかったのか
 4.杉山審議官は文書でなく委員からの質問に口頭で答え慰安婦問題に反論した
 5.外務省は冒頭発言ではなくなぜ質疑応答で慰安婦問題に反論したのか
 6.外務省がクマラスワミ報告を取り上げ反論しなかった理由
 7.外務省は朝日新聞批判で責任逃れ
 8.杉山審議官の朝日新聞批判を朝日新聞は1行も報じなかった
 9.自ら報道もせずに外務省に抗議を行う朝日新聞の異常さ
10.国際社会の日本叩きに強く影響した朝日新聞の慰安婦捏造記事
11.外務省のHPには当初杉山発言の重要部分が載っていなかった
12.外務省は責任逃れ、朝日新聞は反省せず
13.官邸直属の国際広報体制を外務省の外に構築せよ

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杉田水脈

杉田水脈
前衆議院議員

1967年4月22日生まれ。1990年、鳥取大学農学部林学科修了。1990年積水ハウス木造(株) 入社。1992年西宮市役所に入所してから、2010年に退職するまで、公務員の組合員として活動。2012年、衆議院議員に当選して以降は「日本を賢く強くする」をポリシーとして活動を続けている。慰安婦問題に積極的に取り組み、『「慰安婦問題」に関する河野談話の見直しを求める署名活動』においては事務局長として活動。「日本維新の会」分党で、石原新党に参加。著書に『なでしこ復活-女性政治家ができること』(青林堂)。

西岡 力

西岡 力
東京基督教大学教授

1956年東京都生まれ。1979年国際基督教大学卒、筑波大学大学院修士課程修了、韓国・延世大学校に留学。2000年より東京基督教大学教授。現代コリア研究所の発行誌『現代コリア』の編集長。1998年「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会救う会」の設立に関与し、現在「救う会」の会長を務める。国家基本問題研究所に評議員・企画委員。著書に• 『北朝鮮に取り込まれる韓国』PHP研究所、 『日韓「歴史問題」の真実』PHP研究所、 『韓国分裂―親北左派vs韓米日同盟派の戦い』扶桑社、 『北朝鮮の「核」「拉致」は解決できる』PHP研究所、『南・北朝鮮、同時崩壊か?』東京財団、『よくわかる慰安婦問題』草思社『金賢姫からの手紙』草思社 など多数。

※ プロフィールは放送日2016.03.04時点の情報です

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