過去の放送

Vol.238 一般公開

西岡力の韓国大統領選ソウル熱血報告

50歳代から民主主義を擁護する人が消えた

2017.05.12 61分

 朝鮮半島情勢が緊張を続けるさ中に、韓国は文在寅という親北・反日の厄介な大統領を選びました。大統領選の開票が行われたソウルで著名言論人の趙甲濟氏の主催するインターネットテレビに出演していた西岡力氏は、趙甲濟氏が「明日からの韓国は昨日までの韓国と違う。韓国の民主主義が途絶えるかもしれないが、最後まで闘う」という決意を聞き、大変なことが起きていると実感したそうです。
 対談冒頭で櫻井キャスターは「保守派は30万人デモを行い、多くの人々が街に出た。どうして保守が敗れたのか」と問いました。西岡氏は「今回の大統領選の特徴は『地域対立』から『世代対立』に変った。50歳代に80年代に学生運動している人が入ってきた。世代戦争で60歳以上しか反共、自由民主主義を守る人がいなくなってしまい、50歳代が文在寅候補に投票した」と分析しました。
 文在寅大統領は当選したら「まず平壌に行く」と発言していましたが、トランプ大統領との電話会談で「ワシントンに行く」と方針を変更した点について、櫻井キャスターは「文在寅大統領は国内の主流派=親日派を一掃し、足元をまず固めるのでなないか」と指摘すると、西岡氏は「もし文在寅政権が言論の自由にまで手を付けたら韓国に独裁政権ができる。この政権には80年代の学生運動のリーダーが全部入る、何をするかわからない」と趙甲濟氏の見方を紹介しました。
 この後対談は、文在寅政権誕生後の朝鮮半島情勢について、櫻井キャスターと西岡氏のエネルギーに満ちた議論が続きました。特に西岡氏が心血を注いできた拉致問題についての発言を是非注目していただきたいと思います。

≪対談で語られた論点≫
 1.「地域対立」から「世代対立」に
 2.民族主義の正当性は北朝鮮にあり
 3.李洛淵(64)は知日派でも、首相には全く権限がない
 4.注目すべき51歳の任鍾皙は80年代学生運動のリーダー
 5.「積弊清算」を行い、韓国の主流派=親日派を全て取り換える
 6.文在寅政権は国内主流派を一掃し、学生運動政権を作る
 7.ドルの力でセカンダリーサンクションまで準備する米国の本気モード
 8.日本は「譲れない一線」を設定し、日米同盟を強調すべきだ
 9.中朝関係は破局的な破綻に向かう可能性がある

Edgeブラウザではスキップ機能を利用できない場合がございます。Chrome/Firefox/Safariブラウザではスキップが可能です。

プロバイダや使用場所によっては再生が途切れる場合がございます。動画が停止した場合、ブラウザの更新ボタンを押してください。

西岡 力

西岡 力
麗澤大学客員教授

1956年東京都生まれ。1979年国際基督教大学卒、筑波大学大学院修士課程修了、韓国・延世大学校に留学。2000年 東京基督教大学教授、2016年 麗澤大学客員教授。現代コリア研究所の発行誌『現代コリア』の編集長。1998年「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)」の設立に関与し、現在「救う会」の会長を務める。国家基本問題研究所に評議員・企画委員。著書に『北朝鮮に取り込まれる韓国』(PHP研究所)、 『日韓「歴史問題」の真実』(PHP研究所)、 『韓国分裂―親北左派vs韓米日同盟派の戦い』(扶桑社)、 『北朝鮮の「核」「拉致」は解決できる』(PHP研究所)、『南・北朝鮮、同時崩壊か?』(東京財団)、『よくわかる慰安婦問題』(草思社)『金賢姫からの手紙』(草思社) など多数。

※ プロフィールは放送日2017.05.12時点の情報です

言論テレビ 会員募集中!

生放送を見逃した方や、再度放送を見たい方など、続々登場する過去動画を何度でも繰り返しご覧になることができます。
詳しくはこちら
Instagramはじめました フォローはこちらから

アップデート情報など掲載言論News & 更新情報

週刊誌や月刊誌に執筆したコラムを掲載闘うコラム大全集

  • 異形の敵 中国

    異形の敵 中国

    2023年8月18日発売!

    1,870円(税込)

    ロシアを従え、グローバルサウスを懐柔し、アメリカの向こうを張って、日本への攻勢を強める独裁国家。狙いを定めたターゲットはありとあらゆる手段で籠絡、法の不備を突いて深く静かに侵略を進め、露見したら黒を白と言い張る謀略の実態と大きく揺らぐ中国共産党の足元を確かな取材で看破し、「不都合な真実」を剔抉する。

  • 安倍晋三が生きた日本史

    安倍晋三が生きた日本史

    2023年6月30日発売!

    990円(税込)

    「日本を取り戻す」と叫んだ人。古事記の神々や英雄、その想いを継いだ吉田松陰、橋本左内、横井小楠、井上毅、伊藤博文、山縣有朋をはじめとする無数の人々。日本史を背負い、日本を守ったリーダーたちと安倍総理の魂と意思を、渾身の筆で読み解く。

  • ハト派の嘘

    ハト派の噓

    2022年5月24日発売!

    968円(税込)

    核恫喝の最前線で9条、中立論、専守防衛、非核三原則に国家の命運を委ねる日本。侵略者を利する空論を白日の下にさらす。 【緊急出版】ウクライナ侵略、「戦後」が砕け散った「軍靴の音」はすでに隣国から聞こえている。力ずくの独裁国から日本を守るためには「内閣が一つ吹っ飛ぶ覚悟」の法整備が必要だ。言論テレビ人気シリーズ第7弾!