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闘うコラム大全集

2017.10.14号
激化する中韓両国の対日歴史戦 日本側から反撃始め努力を継続せよ

『週刊ダイヤモンド』 2017年10月14日号

新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1202
 


日本中が総選挙の話題に気を取られている中で、中韓両国の対日歴史戦が着実に激化している。中国主導でユネスコに慰安婦問題を登録する悪意に満ちた申請がなされ、それに対する回答が今月下旬に明らかになる。


状況は厳しく、楽観は許されない。「南京大虐殺の記録」を記憶遺産として登録されてしまったように、わが国は再び、中国による捏造の歴史の汚名を着せられるかもしれない。また慰安婦登録を回避できたと仮定しても、次は間違いなく徴用工が取り上げられる。


同問題に関しては、すでに韓国で映画「軍艦島」が製作された。通称軍艦島、長崎県の端島で戦前、朝鮮半島から強制連行された人々が奴隷労働を強いられ、虐待、虐殺に苦しんだと主張する作品だ。


全くの虚構だが、韓国はこの映画を世界130カ国で公開した。ユネスコ本部では、「隠された真実を描いた映画だ」と宣伝して職員全員を上映会に招いた。


このような捏造に日本人は怒るべきだ。現に端島に住んで、炭鉱で働いていた旧島民の皆さんが立ち上がった。「真実の歴史を追求する端島島民の会」を今年1月に創設し、韓国の捏造話と、それに便乗して反日運動を煽る国々、人々への抗議を込めて、語り始めた。島民の皆さんの証言を、産業遺産国民会議(一般財団法人)が録画し、10月にもgunkanjima-truth.comというウェブサイトに上げられる予定だ。


順調にいけば、ウェブサイトでは3本の録画を見られるだろう。その中では、島民の男性が、「朝鮮人に危険な仕事をさせて、事故発生時には1人の朝鮮人も生きて脱出させないように坑道そのものを埋めた」という韓国側の主張に次のように反論している。


「自分は死んでも、部下(朝鮮人を含む)を殺すような風習はない。それくらいにやっぱり人間味のある、端島独特のですね、人情論ですよ」


端島炭鉱でも、確かに事故は起きた。端島最大の事故を昭和10(1935)年3月27日の「長崎日々新聞」が号外で報じている。それによると、炭鉱の最高幹部の1人は、自ら最前線で犠牲者の救出を指揮し、二次爆発に巻き込まれて死亡した。端島最大のこの事故の犠牲者は計27人、内18人が日本人で、9人が朝鮮人だ。日本人は朝鮮人も含めて全ての労働者を救出しようとしたのだ。


以降、端島で起きた5人以上の犠牲者を出した重大事故は、昭和19(1944)年7月12日の1件しかない。犠牲者5人は全て日本人だ。韓国側の主張がいかにデタラメかということだ。


ビデオに登場する島民の皆さんが各々、語っている。


「私も何十年と端島に住みましたけど、虐待したとか、そういうことは絶対ありません」


「(日本の敗戦で)端島から朝鮮に引き揚げるときに、海岸に行って手を振ってさよならを言って、みんなを朝鮮に返した」「お別れというのはものすごく悲しかとさ。船でお別れするときは」と、男性がふりかえる。


島民の女性も語っている。


「その時に、あらあ、あら、あの人も韓国人やったかな、朝鮮人やったかなと言うくらいで」


この女性の証言は、それだけ日本人か朝鮮人かという意識もなく、虐待どころか差別もなかったということを示しているのではないか。ビデオにはもっと多くの証言が収録されている。是非、広く国内外の人々に見てほしい。


なんと言っても当時の生き証人の声ほど確かなものはない。彼らの主張を裏付ける当時の資料、会社の給与支払い明細など、しっかりと集めて整理し国際社会に発表していく必要がある。日本側からの反撃を静かな、しかし極めて手堅い形で始める時である。その努力を継続するのだ。



櫻井よしこ


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