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Vol.103 一般公開

「スクランブルが多いのは中国機でなく、周回飛行するロシアの爆撃機だ」
小野寺前防衛大臣が明かす赤裸々な日本の防衛危機

2014.10.10 53分

 国防、安全保障を重視する第2次安倍内閣は、初めて真正面から自衛隊問題に取り組んでいる内閣です。その防衛大臣に抜擢された小野寺五典氏は、尖閣など相次ぐ中国の脅威に対抗し、チャック・ヘーゲル米国防長官とは、3カ月に1度のペースで会い、強力な日米パートナーシップを築きあげるなど確実に成果を積み上げました。9月、任期を終える小野寺前大臣は、自衛官600人の前に立ち「絶海の離島や灼熱の洋上など過酷な環境で活動する隊員、被災者を救助するため泥水の中で懸命な活動を行う隊員の姿に接した。頼もしかった」と感極まり男泣きで別れを告げました。
 その小野寺前大臣を対談にお招きし、任期中に起こった日本の防衛危機にどのような行動をとったか赤裸々に語っていただきました。中国戦闘機が自衛隊機に異常接近した際にどのように危険な飛び方をしたのか、スクランブルの数が最も多かったのは中国機ではなくロシアの爆撃機で、その数は米ソの冷戦期より多くなってきていることなど次々と明かされます。
 自衛隊の装備を充実させるための能力評価で、小野寺前大臣は新しい評価方法を採用しました。個々の戦闘機や軍艦の能力を評価するのではなく、陸海空を統合して実際のオペレ―ションで何が必要で、何が足りないかを評価するのだそうです。櫻井キャスターが「日本の戦車能力は、世界の最高レベルで、心強いですね」と問うと、小野寺前大臣は「戦車は道路をキャタピラーで壊してしまうため、一般道を走れません」と思わぬ実情を明らかにしました。

≪動画インデックス≫
 1.仲間を多くすることが日本の抑止力につながる
 2.豪州には世界一の技術を誇る通常型潜水艦で技術協力
 3.日米印合同訓練で小野寺前大臣が三国司令官を前に訓示を行った
 4.スクランブルが多いのは中国機でなくロシアの爆撃機だ
 5.日本が紛争当事国になる感覚を政治家も国民も理解できない
 6.陸海空を統合しての実践オペレーションで何が足りないのか
 7.日本の戦車は一般道を走れない
 8.キャタピラーではなくタイヤで走れる機動戦車に変えた
 9.必要なのは早期警戒機と燃料の給油機を整備することだ
10.米国議員が日本を訪問すれば必ず会わせて欲しいと要請した
11.小野寺前大臣が説明すると米国防予算が増える

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小野寺 五典

小野寺 五典
衆議院議員(前防衛大臣)

1960年宮城県生まれ。東京水産大学卒、松下政経塾、東京大学大学院法学政治学研究科修了。1997年衆議院宮城6区補欠選挙で初当選。2000年米国ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究所客員研究員。2007年外務副大臣(第1次安倍改造内閣)、2012年防衛大臣(第2次安倍内閣)を歴任。

※ プロフィールは放送日2014.10.10時点の情報です

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