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Vol.136 一般公開

米国が一転安倍首相を大歓迎した理由

南シナ海12カイリをめぐり米中衝突の危機

2015.05.29 61分

 安倍首相の米国訪問をオバマ大統領が大歓迎をした理由はなぜだろうか、そしてこの米国の大変化を日本は国益につなげることができるのか、日米外交を戦略的視点から探る対談を外交評論家で国家基本問題研究所副理事の田久保忠衛氏と行いました。田久保氏は「同盟が構成される条件」を ①共通の敵の存在 ②同じ価値観を共有できること ③経済摩擦が少ないことの3条件をあげ、これらが今回の日米同盟強化につながったと分析しました。櫻井キャスターは「世界情勢が安倍首相の背中を押し、内向きで孤立しているオバマ大統領の背中も押し、日米同盟強化の方向に向かわせた」と指摘しました。

 日米の「共通の敵」は中国です。中国は南シナ海でフィリピン、ベトナムなどと係争中の岩礁に急ピッチで人工島を建設しています。この人工島の領海12カイリをめぐり米中のせめぎ合いは激しくなる一方です。カーター米国防長官は、中国が他国の領有権を無視して作った人工島は認めず公海と考えると主張しており、状況によっては中国の主張する12カイリの中に進入も辞さない覚悟です。田久保氏は「戦後最大の米中関係の危機が迫っている。ここでドンパチが起こったら日本はシーレーンが確保できない」と語りました。さらに櫻井キャスターの提案で、南シナ海の現実を細かく検証する討論が続けられました。中国が機雷を南シナ海に移しているのは何のためなのか、南シナ海から発射される中国のミサイルは何処を狙っているのか、ウクライナや南シナ海などロシアや中国が力づくで既成事実化した状況を白紙に戻すことができるか、米中の間に生まれた空間に日本は積極的にプレーヤーとして参加できるかなど興味の尽きないテーマが議論されました。

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田久保 忠衛
外交評論家,国家基本問題研究所副理事長

1933年千葉県生まれ。早稲田大学法学部卒、時事通信社外信部長、編集局次長を経て、杏林大学社会科学部教授。アメリカ外交、国際関係論が専門、1996年第12回正論大賞受賞。現在、公益財団法人「国家基本問題研究所」副理事長、杏林大学名誉教授。著書に『ニクソンと対中国外交』、『激動する国際情勢と日本』、『新しい日米同盟―親米ナショナリズムへの戦略』、『早わかり・日本の領土問題-諸外国と何をモメているのか』など多数。

※ プロフィールは放送日2015.05.29時点の情報です

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