トランプ新大統領が誕生する就任式が1月20日に迫りました。これまでトランプ氏の発信はツィッターの"つぶやき"に限られていましたが、1月11日に大統領選挙後初めて記者会見を行いました。
寒さが極まった今夜の対談ゲストは、米国大統領選でトランプ氏の勝利を予測したジャーナリストの木村太郎氏です。対談冒頭で、櫻井キャスターはこれまでの大統領とは会見の仕方も言葉遣いも違うトランプ氏の記者会見の感想を尋ねると、木村氏は「トランプが記者会見で一番強調したのは『雇用』、景気を良くするとは一言も言っていません。そこを間違えると虎の尾を踏んでしまう。トランプの頭の中には雇用しかありません。ソフトバンクの孫正義氏は会いに行って5,000人の雇用を創出しますと言ってトランプの懐に飛び込んだ」と語りました。櫻井キャスターは「トランプ氏はある種の暴君ではないか」と問うと、木村氏は「独りよがりで、他はどうでもいいよい、不合理なことを言うのが『アメリカ・ファースト』です」とトランプ氏の発言するキイワードで答えました。
木村氏が会見でもう一つ興味を示したのは、トランプ氏のCNN攻撃です。木村氏は「トランプ氏がモスクワのホテルで複数の売春婦を招き入れてどんちゃん騒ぎをやり、その模様をビデオに撮られたと書かれたトランプ疑惑文書の存在をCNNは就任式1週間前に報道した。ところがこの文書は、情報ソースが情報筋とか消息筋だけで一つの固有名詞もなく検証しようがない文章で、トランプ氏が怒って当然だと思う」と語りました。
対談では、トランプ政権の対ロ、対中外交、ISなど中東政策、日本に対する安保政策の変化など活発な討論が行われました。櫻井キャスターと木村太郎氏はトランプ氏への評価などは考え方が異なり、丁々発止と意見を述べ合います。ユーモア溢れるセッションはぜひ動画でご覧ください。
≪動画で語られる論点≫
1.櫻井キャスターがトランプ記者会見のポイントを整理
2.トランプの頭に中には「雇用」しかない
3.「アメリカ・ファースト」は独りよがりで良い
4.なぜ真偽不明のトランプ疑惑文書の存在をCNNが報道したのか
5.トランプ氏のCNNへの怒りは当然だ
6.トランプ新政権で米国内経済はどんどん良くなる
7.トランプ大原則はEUやTTPなどグローバリゼーションを否定
8.トランプ氏が目指すのはレーガン大統領
9.「アメリカ・ファースト」でトランプ氏の全てを理解できる
10.習近平がトランプの虎の尾を踏んだ理由
11.日本に求めるのは「自分の国は自分で守れ!」
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木村太郎
ジャーナリスト
1938年米合衆国カリフォルニア州生まれ。1964慶応大学法学部卒業後、NHKに入社。記者としてベイルート特派員、ジュネーブ特派員、ワシントン特派員。1979年「ニュースセンター9時」の4代目キャスターに就任。1986年に「第12回放送文化基金賞」、1987年に「ボーン上田記念国際記者賞」を受賞する。「ニュースセンター9時」の終了とともに1988年 NHKを退社し、同5月木村太郎事務所を開設。フリーランス記者として新しいスタートを切った。1990年~1994年FNN「ニュースCOM」のキャスター、2000年までFNN「ニュースJAPAN」、2013年までFNN「スーパーニュース」でニュース・アナリストを務める。現在、FNN「Mr.サンデー」に隔週出演中。東京新聞にコラム「太郎の国際通信」を毎週連載中。
※ プロフィールは放送日2017.01.13時点の情報です