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Vol.38 一般公開

「国益を守るため情報を取るのは世界の常識だ。日本はかなり劣っている」
世界の情報監視プログラムから考える日本の情報・諜報活動

2013.07.12 46分

 元CIA職員のスノーデン容疑者が、米国政府は国家安全保障局(NSA)を使い、インターネット上の個人情報を収集していると暴露した事件は、世界に大きな衝撃を与えています。NSAは暗号名「プリズム(PRISM)」と呼ばれる監視システムによって、グーグル、フェイスブックなど9ネット企業のサーバーからユーザーのメール、写真、利用記録などの情報を収集していたというのです。米国の盗聴を猛批判していた仏も、情報監視システムで通信傍受をしていたとル・モンド紙が伝えています。この対談企画は、世界各国の諜報・監視システムの実態を伊東所長からお聞きし、諜報活動の能力も意思も欠く日本はどのようにシステムを構築すればよいのか、「国家」が「個人」を非合法に監視することは許されず、この前提が守られているのか、どのように守るのかを議論することにあります。

 まず、伊東所長は世界各国の諜報や監視の実態を説明しました。① 米国の「プリズム(PRISM)」② 米国の同盟国が使用して通信傍受システムで青森の三沢基地にもそのアンテナがあるといわれる「エシュロン(Echelon)」③ 赤いエシュロンと呼ばれる中国の国内監視システム「金の盾」④ 中国がダライラマ法王の事務所などアジアの政府機関を標的にした「ゴーストネット(GhostNet)」⑤ 英国籍のGamma Group社が作った個人には売らないスパイウェア「FinFisher」など次々と解り易い解説を加えました。

 櫻井キャスターが「国益を守るために国家が情報収集することは世界の常識だが、日本はどうなのか」と質問すると、伊東所長は「日本も何もしてないわけではないが、レベルも資金も人数もあまりにも不十分だ」と答えました。「相手国は国の意思を持ったサイバー攻撃で攻めてくる。日本は民間企業が直接守ることになるが、国の盾が必要だ。やってはいけないことだらけの今の法体系では自衛隊は動けない」と語り、法体系を変え、憲法も見直す時期にあると指摘しました。情報戦に敗れる国は滅びると改めて痛感させられた対談でした。

≪動画インデックス≫
1.NSAの祖先は太平洋戦争で日本と諜報戦を戦った米軍部隊だった!
2.「エシュロン」協力国は情報交換をやっているという噂がある
3.テロリストは「プリズム」を熟知していて引っかからない!?
4.中国の「金の盾」3機能とは・・・
5.ダライラマ法王事務所に仕掛けられた中国の「ゴーストネット」
6.政府に売るが個人には売らないスパイウェア「FinFisher」
7.日本の情報、諜報活動を考える

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伊東 寛
サイバーセキュリティ研究所所長

1980年慶応義塾大学大学院(修士課程)修了、工学博士。同年陸上自衛隊入隊、技術、情報及びシステム関係の部隊指揮官・幕僚等を歴任、陸自初のサイバー戦部隊であるシステム防護隊初代隊長となる。2007年に退官し、シマンテック総合研究所主席アナリスト、2010年にセキュリティ対策会社ラックの特別研究員、現在はラック理事サイバーセキュリティ研究所所長。著書に「第5の戦場サイバー戦の脅威」など。

※ プロフィールは放送日2013.07.12時点の情報です

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