過去の放送

Vol.371 一般公開

釈放中の香港青年が覆面せず実名出演

起訴されても自分の香港は自分の手で守る

2019.11.29 69分

≪櫻井よしこの対談後記≫
 今夜の言論テレビは香港特集でした。
 26歳の香港の若者ウィリアム リーさんをスタジオにお呼びしました。彼は11月のデモに参加し、警察に捕まり、暴行され、怪我を負って日本の勤め先に戻ってきました。
 しかし12月10日に再び出頭しなければなりません。恐らく拘束されるのではないかと思います。にもかかわらず、言論テレビに実名で、覆面もせずに出演しました。
 香港の若い人たちは文字どおり素手で、中国共産党と闘っています。750万人の香港の人々が14億人を束ねる中国共産党に立ち向かっているのです。
 彼らが望んでいるのは民主主義と自由です。彼らを助けずして、日本の未来はないと思っています。どうぞ香港情勢についての今夜のセッションを心にとめてください。

≪対談で語られた論点≫
 1.区議会選挙は香港の民意を世界に示した
 2.人権侵害には国際社会が介入し制裁する
 3.中国は米人権法への報復措置はできない
 4.習近平が無能でも権力は揺るがない
 5.習近平は台湾、香港、米国を読み誤った
 6.習近平に鈴をつける人が周りにいない
 7.香港警察は殺人組織に変わった
 8.再出頭なのに覆面なし、実名で出演
 9.自分の香港は自分の手で守るしかない
10.安倍政権の習近平「国賓」に反対する

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門田隆将

門田隆将
ノンフィクション作家

1958年高知県安芸市生まれ。中央大学法学部政治学科卒業後、新潮社に入社。『週刊新潮』編集部に配属、記者、デスク、次長、副部長を経て、2008年4月に独立。週刊新潮時代は、特集班デスクとして18年間にわたって様々な分野で800本近い特集記事を執筆。著書に『裁判官が日本を滅ぼす』(新潮社)、『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』(新潮社)、『太平洋戦争 最後の証言』シリーズ(小学館)、生前の吉田昌郎所長に単独、長時間インタビューして書き上げた『死の淵を見た男—吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』(PHP研究所)、『日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(PHP研究所)など多数。『この命、義に捧ぐ—台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社)で第19回山本七平賞受賞。最新刊は『オウム死刑囚 魂の遍歴 ~井上嘉浩すべての罪はわが身にあり~』。

石平

石平
評論家

1962年、四川省生まれ。北京大学哲学部を卒業後、四川大学哲学部講師を経て、88年に来日。95年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。2007年、日本に帰化。2002年に『なぜ中国人は日本人を憎むのか』(PHP研究所)を発表し、中国の反日感情の高まりを警告、以後、中国や日中関係の問題について、講演・執筆活動・テレビ出演などで精力的に展開している。第23回山本七平賞受賞。

ウィリアム リー

ウィリアム リー
香港人

   ≪門田隆将さんの取材≫ 2018年4月に来日、今年4月から日本企業に就職、東京の新宿区内に在住。香港の事態を見守っていた。兄や友人たちがデモに参加し、香港警察が過激化するにつれ、「香港に帰らねば……」と考えていたそうだ。 香港の転機は7月21日。当局に雇われたと思われるヤクザ集団に地下鉄構内で市民が激しい暴力を受け、警察がこれを放置するという事態を知り、居ても立ってもいられなくなった。やっと11月初めの連休と併せて「10日間の休暇」がとれたウィリアム・リーさんは香港に帰郷。 11月2日、デモがおこなわれている中心街に兄、友人の3人で出向くと、催涙弾が飛び交い、5年前の雨傘運動の際との違いに愕然とする。 警察に追われ、逃げるが追いつかれ、道路に叩きつけられる。 その際に顔面と右ひざを負傷。顔を道路に押しつけられながら「逃げるなと言っただろう!」「ざまあみろ!」と罵声を浴びせられた(※公式な逮捕時間は「11月2日午後10時5分」)。そのまま警察署に連行されたが、顔とひざのケガの痛みを訴え、「病院に連れていってくれ」と頼み込み、病院へ搬送。朝5時まで治療を受ける。 逮捕を免れた兄の情報で弁護士と面会とできた。「何も答えるな」との弁護士の指示で、取り調べでは「答えられません」を続ける。まったく警察官が足りない状態になっているので、ウィリアムスさんを取り調べたのは婦警だった。 これがラッキーだった。リュックサックに入っていた14センチ程度の普通のカッターを凶器所持罪の理由にされ、46時間半拘留されたところで、とりあえず保釈された。 12月10日に再出頭を命じられており、ここで起訴されるかどうかが決まる。しかし、香港では逮捕者が数千人規模にのぼっており、とにかく警察もテンヤワンヤであることがわかったという。香港は今、憎しみの世界となっており、警察と市民の間の不信感と憎悪は頂点に達している。 「自殺者」という名の不審死が急増しており、市民は「警察が市民を虐殺している」と考えている。

※ プロフィールは放送日2019.11.29時点の情報です

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