- 2024.02.15
- 一般公開
デフレ中国への投資は控えるべきだ
『週刊新潮』 2024年2月15日号日本ルネッサンス 第1085回産経新聞特別記者の田村秀男氏は、今年2024年の経済は「デフレ中国対脱デフレ日本」の構図下で勝敗が決まると断ずる。長期の停滞局面に入った中国経済は「失われた30年」に喘いできた日本の巻き返しにつながるのか、それとも日本再生の妨げになるのか、それを探るために『中国経済衰退の真実』(産経セレクト)を上梓したという。氏は日本こそが今後の中国の生死の鍵を握っていることに気づけと、序文で呼びかける。米国の力も大きいが、30年も続いたデフレで行き場を失ったジャパンマネーが国際金融市場を経て中国に流れ込み、中国経済を牽引してきたことの深い意味を、日本こそが理解しようと説く。その上で、日本は現在、真にデフレ脱却を果たせるか否かの瀬戸際に立っており、ここで完全に脱却しなければ、わが国は再び長いデフレの暗闇に引き戻され、日本経済は沈没すると警告する。中国経済の特徴はGDPの約5割を固定資産投資、つまり地上の構造物への投資が占めていることだ。その柱は住宅を中心とする不動産だ。ここに住宅関連設備や家電製品などの需要を加えると、中国景気はまさに住宅需要次第ということになる。...