- 2022.09.08
- 一般公開
岸田首相の明確な意見こそ聞きたい
『週刊新潮』 2022年9月8日号日本ルネッサンス 第1014回安倍晋三元総理銃撃事件はなぜ防げなかったのか。日本国の歴史に残る痛恨の事件について、8月25日、警察庁が検証結果及び警護の見直しに関する報告書を発表した。50頁を超える同報告書を読んで、安倍総理暗殺事件の総括がこんな中途半端なものなのか、と憤りが湧いてくる。報告書は「現場における警護の問題」の項で「本件結果(安倍総理殺害)を阻止することができた可能性はなかったとはいえない」とした。また安倍総理が到着する前、奈良県警警備部警備課長が現場で「たまたま」、犯人の山上の近くにいたが不審者として認識できなかった、その時点で総理後方が警備の空白となっている状況を見ているのであるから、対応措置をとるべく指揮する必要があった。そうしていれば、「事件阻止の可能性は高かった」と書いて、奈良県警の責任を印象づけている。...