- 2018.09.20
- 一般公開
全道停電は原子力規制委の知的怠惰が原因
『週刊新潮』 2018年9月20日号日本ルネッサンス 第819回9月6日未明、北海道が最大震度7の地震に襲われた。9日現在で犠牲者は42人、1人が行方不明だ。地震の被害をさらに広げたのが、わが国初のブラックアウトの発生だ。電力喪失でサーバーも工場のモーターも全て停止し、新千歳空港もJRも物流も止まった。モーターで汲み上げる水道も止まった。病院の生命維持装置、透析機器、保育器も動かない。病院などの非常用発電機の燃料タンクは消防法で強度や素材が限定されており長時間は持たない。停電が長引けば命の危機に直結する。事実、非常に危険な事態が発生していた。6日午前5時頃、札幌市内の病院から、0歳女児の酸素吸入器が止まり、重症に陥ったと消防署に連絡があった。札幌市は、女児は別の病院に運ばれ処置中だと説明したが、9日現在、回復したとの明確な報道はないため、赤ちゃんの健康が懸念される。...