- 2021.07.15
- 一般公開
創立百年、中国共産党の弱みを知れ
『週刊新潮』 2021年7月15日号日本ルネッサンス 第958回7月1日、中国共産党が創立100年を迎えた。周辺の民族や国々に強圧的政策を取り続ける隣国共産党のこれからを、特定の思い込みに陥らずに冷静に見て行く必要がある。にも拘わらず、日本の多くのメディアは、100周年記念の習近平国家主席の演説を、既成のイメージに基づいて読んだのではないか。大半のメディアが「台湾」を見出しにとり、「台湾独立のたくらみも断固として粉砕」、「中国人民が国家主権と領土を完全に守るという強い決心、意志、強大な能力を見くびってはならない」などの部分を引用して、中国の戦闘的姿勢を強調した。しかし、65分間の演説で台湾に関する発言は一番最後の方に出てくるだけだ。文字にして一段落分、短い言及だ。その一部を大きく見出しにとって論ずることは、習政権の実態を見誤らせることになる。...