- 2020.07.02
- 一般公開
敵基地攻撃を可能に、政策転換を図れ
『週刊新潮』 2020年7月2日号日本ルネッサンス 第907号中国は水のように「侵略の手」を伸ばす。水は低地に隈なく流れ込む。中国は弱い所に隈なく入り込む。米国が武漢ウイルス禍で混乱し、11月の大統領選挙で動きが鈍い現在、中国の侵略の手は日本周辺でも大胆に動いている。その状況下の6月15日、河野太郎防衛大臣が唐突に、「イージスアショアの配備計画を停止します」と発表した。陸上配備型イージス・システム(イージスアショア)は日本がどうしても進めなければならない二正面作戦、中国及び北朝鮮の脅威への対処を充実させるために、2017年12月に導入を決定したものだ。秋田県秋田市と山口県萩市の陸上自衛隊の基地・演習場に配備すれば、日本列島全体を防護できる。イージスアショア2基で北朝鮮のミサイルを捕捉し、迎撃ミサイルも巡航ミサイルのトマホークも発射できる。強力な守りと、強力な反撃能力の双方を持てる、とされた。...