- 2018.07.21
- 一般公開
敵味方の区別つかないトランプ外交で欧州情勢が激変する可能性に現実味
『週刊ダイヤモンド』 2018年7月21日号新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1240 6月上旬、カナダでの先進7カ国首脳会議(G7)に出席したトランプ米大統領は孤立した。「6対1」のサミットと表現されたG7の2日目午後の会合を欠席して、トランプ氏は北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長に会うためにシンガポールに向かった。7月11、12日の両日、ベルギーでのNATO(北大西洋条約機構)首脳会議に臨んだトランプ氏は、ここでも多くの問題を残した。会議の前には、NATO各国首脳に宛てて「貴国の国防費がなぜこんなに少ないのか、米国国民に説明できない」「米国とNATOの関係はもはや持続可能ではない」など、類例のない表現で相手国を非難する手紙を出していた。首脳会議では、「米国が世界の貯金箱と思われている状況を止める」決意を、改めて示した。...